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#186

築67年のテラスハウスをパリ風に甦らせた花のある家

 東京都中野区・沼袋。住宅街の一角に昭和の雰囲気が漂う連棟式の長屋が建っています。築67年のこの長屋には、長く住んでいるお年寄りも多く、どこか懐かしい感じが漂います。
 そんな長屋の1軒を、なんと!パリのアパルトマン風にリモデルしたK邸を訪ねます。ご主人はインテリアスタイリスト、奥様はフローリスト。現在は、2人でユニットとして「インテリアと花や植物の空間スタイリング」に取り組んでいます。
 以前は賃貸で暮らしていましたが、収納スペースがほとんどなく暮らし方に不便を感じていました。そんな時、現在の住まいの近くに、同じような家をリノベーションした知り合いの家を見て気になっていたところ、空きが出たので、購入を即決。再建築不可物件なので相場より安いことも魅力でした。構造的な改修は知り合いの建築家に依頼しましたが、インテリアはご主人が担当。増築に増築を重ねていたので、室内窓がたくさんあったり、変わった間取りでしたが、他の家にはない魅力と捉え、趣きのあるレトロな雰囲気は残しつつ、住みやすさや開放感を重視して間取りや内装を決めました。
 インテリアのテイストは、奥様が花の勉強でパリに行った時に触れた「花のある暮らし」。花を届ける度に目にしたパリの住宅に憧れていたので、床のヘリンボーンや、白い壁、飾り棚などを取り入れ、パリのアパルトマン風を目指しました。1階には花屋もオープン。2階はご主人のスタジオも兼ねています。
 玄関を入ると、そこはパリ!そんな暮らしに憧れたお二人が実現したリモデルでした。
 
設計担当:笠原圭一郎 / https://www.a-find.jp/

【平面図】

1F before

1F after

2F before

2F after