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#179

ボート競技の会場が見える五つの扉が並ぶ家

荒川を挟んで東京都と隣り合う埼玉県戸田市。荒川沿いに東西に長く発展した地域です。江戸時代には中山道の「戸田の渡し」が置かれ、船運などで栄えていたそうです。今回は、ボート競技場として知られる「戸田ボートコース」に近い
築27年のマンションに住むMさんご家族を訪ねます。
Mさんは、ご夫婦とお子さん2人の4人家族。元々、新築を建てたいと土地探しから始めましたが、予算などの点でなかなか希望の土地が見つかりませんでした。埼玉出身の奥様は、田舎と都会のいい所を兼ね備えた、住み易い場所として埼玉県内を希望していましたので、土地探しから相談していた友人の建築家が提案したのが、戸田公園近くに建つ中古マンションでした。
新築ではなく、中古マンションのリモデルを選んだMさんは、お二人とも、
デザイン関係の仕事に携わっていることもあり、よくあるマンションのデザインとは違う個性的な雰囲気になるリモデルをリクエストしました。
そこで建築家は、3D K、63平米の限られた間取りを、家族が集まるスペースを中心に、そのスペースに面して5つの扉を造ったんです。5つの扉の向こうは、それぞれ、玄関、クローゼット、寝室、脱衣所、トイレに繋がっています。
ご夫婦の希望通り、白い5つの扉が連なる個性的なリモデルとなりました。
 
設計担当:湯浅良介 <Office Yuasa>
https://www.yuasaryosuke.com/

【平面図】

before

after