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#175

ど真ん中に洞窟を設計 右脳と左脳が切り替わる賃貸の家

横浜まで電車でおよそ10分。
1300年の歴史がある弘明寺は横浜市内で最も古いお寺として知られています。
その門前町として発展してきた弘明寺商店街。今なお昭和の雰囲気を残すアーケード商店街として知られています。今回はこの弘明寺商店街に建つ、古いマンションをリモデルされた建築家ご夫妻を訪ねます。

カフェの2階に暮らすのが夢だったという二人が、賃貸で住居付きの店舗を探して出会ったのがこの物件でした。1階は元々空き店舗だったそうですが、ビルのオーナーが商店街を楽しくするスペースにしたいと二人に託すことに。
そこで、ご夫妻は地域の人が場所を借りてお店を出せるシェア店舗にリモデル。
建築設計の本業の傍ら、商店街でお店を持つ生活を始めたのです。
そして同じビルの3Fにある部屋も事務所兼自宅としてリモデル。以前の間取りでは全く光が入らない行燈部屋を、明かりを取り込むのではなく、暗さを活かし、お籠り部屋としてリモデル。洞窟状の空間を作りました。
コストを抑えるため元の壁は残しつつ、上からラワン材を、曲線を描くように張り、黒く塗装。カーテンを閉めて中に籠もると別世界になりました。
また、部屋の内のロフトには階段を造り付けて寝室に。「洞窟部屋」と呼んでいるこの部屋で、映画を見たり、音楽を聞いたり。コロナ禍の中、オンとオフの切り替えが出来る居心地のいい空間ができました。
 
設計担当:設計担当:アキナイガーデン / 梅村陽一郎+神永侑子
https://akinai.life/

【平面図】

before

after