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#162

建物の真ん中に外があるピアニストの伯母から託された家

東京・杉並区。井の頭線「高井戸駅」の周辺は、甲州街道が整備された17世紀の初頭、宿場町として栄えたそうです。
江戸初期から植林が始まり、かつては杉の産地として有名でここで採れた木材は「高井戸丸太」と呼ばれ、「吉野杉」や「北山杉」と並び高い評価を受けていました。
今回はこの地で、亡き伯母から受け継いだ家をリモデルした建築家のY邸を訪ねます。

ピアニストとして活躍した伯母が愛した家を受け継いだYさん。伯母が亡くなった後に遺品を整理していると、色々な物で溢れかえっていた部屋に風が吹き、光が入ってきたのを感じ、リモデルのテーマが決まったそうです。

伯母が好んで使っていた北欧のデザイナーもののイスやオーダー家具などは残し、他は大胆にリモデル。部屋の真ん中にテラスを設け、部屋の中なのに外にいるような空間を設けました。
かつて、ピアノの音色が絶えなかった思い出の空間を一新。
光と風が心地よく流れる家に生れ変りました。

 
設計担当:山縣武史建築設計一級建築士事務所

【平面図】

before

after