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#121

ご主人様はイギリス人 ギャラリーのような下馬の家

東京都世田谷区下馬(しもうま)。かつて源頼朝が奥州征伐に向かう途中、頼朝が乗っていた馬が川沿いで馬が深みにはまって死んでしまうという事故に見舞われたことから、この地では馬を下りて渡れという戒めが下馬という地名となったと言われています。そんな不吉を払って戦勝祈願した場所は、『駒繫(こまつなぎ)神社』として祀られ、今にその歴史を伝えています。
今回は、イギリス人のご主人が築25年の3階建て一軒家をリモデルされたRさんのお宅を訪ねます。イギリス中部の工業都市・シェフィールド出身のご主人は、18年前に来日。英会話教室、大手の外資系ヘッドハンティング会社などで働いた後、2006年に独立。その頃にこの家を中古で購入し簡単な改修をして住み始めましたが、その後、長男の誕生を期にリモデルしました。部屋ごとにテーマを変えて、家族みんなが楽しめる、遊び心溢れた住まいになりました。
旅が大好きで、毎年家族で海外旅行へ出かけるRさん一家。そこで階段まわりは『旅行』をテーマにリモデル。以前はベージュの壁紙や木の踏板などでごく一般的な色合いだった階段まわりは、グレーに統一して、シックな空間に。そこに旅先で見つけた思い出の品々を飾り、ギャラリーのようにしました。また、パソコンスペースとして使っていた2階の一室は柱と袖壁を撤去し、ワークスペースを兼ねたバーコーナーに。アクリル製の壁面パネルには、本物の桜の花をあしらい、照明を付けると桜が美しく浮かび上がります。
1階の子ども部屋は『草原』をイメージして、壁紙はグリーン、床はピンクの絨毯で可愛らしく仕上げました。デッキにはウッドフェンスを取り付け、ブランコを設置。子ども達のとっておきの遊び場になりました。ゆっくり考え事ができるように、トイレは『宇宙』をテーマにリモデル。天井には天の川をイメージして、青色のLEDライトが光ります。
以前は2つの部屋と収納で細かく仕切られていた3階は、『リラックス』をテーマに間仕切りの壁をなくして約11帖のワンルームの寝室へと生まれ変わりました。天井を撤去して露わになった三角屋根のスペースは、日当たりが良く、ご主人がヨガをする場所となっているそうです。故郷イギリスから遠く離れた日本で、ご主人の思い描いたマイホームが実現したリモデルとなりました。
 
設計担当:クオリア株式会社
http://www.qualia-life.co.jp/

【平面図】

1F before

1F after

2F before

2F after

3F before

3F after