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#16

未来の子どもに贈る家

今回辰巳琢郎が訪ねたのは、こいのぼりの生産地として有名な埼玉県の加須市。JR花崎駅周辺の住宅地には畑も多く、のどかな風景が広がっています。今回リモデルをされたTさん宅は、隣の母屋で暮らすご両親と一緒に、ご一家できゅうり栽培農家を営んでいます。
Tさんは現在、奥様との二人暮らしです。ご自身がかつて学生の時に住んでいたという築20年の離れを、昨年の結婚を機に新居としてリモデルしました。 二人が考えたリモデルのテーマは、「子どもに贈る家」です。
結婚前は保母さんをしていて、大の子ども好きである奥様の強い思いを形にしました。以前は3室にわかれていた1階の壁をすべて取り払って、広々としたLDKにし、さらにトイレと浴室などはゆったりしたスペースに増築しました。
何より生まれてくる子どもの事を第一に考えて、環境にも身体にも優しい家にしたいと、壁は自然素材の珪藻土、床は天然ムク材を使いました。天井と内壁の珪藻土は、ご両親や友人たちと一緒にご自分たちの手で塗りました。
そして、リビングには絵本が置ける可動式の本棚を作り、その下にはキャスターを付けて可動式にした小さなゲスト用の椅子も作りました。これは、子どものテーブル用としても使えるものです。 インテリアはナチュラル感たっぷりの白と木目を生かした自然の色をメインにしました。また、かわいい照明器具や木彫の扉、大好きな雑貨類など、どれも時間をかけて探し歩いて見つけた愛着のあるものばかりです。
かつての古い家を知っている友人達はみんなびっくりします、という程見事に素敵なリモデルを実現したTさんご夫妻。
「安らげる空間になって満足しています」と喜ぶお二人に、この夏には待望のお子さんが生まれてくる予定です。

OKUTA
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