番組表
おすすめ情報
ピックアップ
-
BS朝日「ウェルビーイング放送中!」
テレビ局らしく、エンターテインメントにして届けていく。BS朝日の、新しい挑戦です。
-
BS朝日開局25周年記念サイト
BS朝日は2025年の12月に開局25年を迎えます。
-
BS朝日無料見逃し配信
放送終了後、期間限定で無料配信中!見逃し配信はTVerで!
-
銀のマルシェ
BS朝日 シニアビジネスプロジェクト始動!
シニアが主役の番組・イベントなどに挑戦! -
BS朝日エピソード0~コンテンツ開発秘話~
番組ホームページで紹介しきれないウラ話や苦労話、コンテンツ開発秘話などをご紹介していきます。
-
地方創生DX「発信と体験」
BS朝日が取り組む地方創生DX:「発信」と「体験」“知る人ぞ知る地方の魅力”にフォーカス
スペシャルアーカイブ一覧
円安が阻む海外での心臓移植 子どもたちの命を救うために…
■米国での手術費用 円安で去年の1.5倍に
上山
ここからは海外での心臓移植に希望を託す2人の子供たちについてです。こちらは10歳の五十嵐好乃(いがらし・この)ちゃんです。アメリカで心臓移植を受けるために5億4000万円が必要だということです。そして1歳の佐藤葵(さとう・あおい)ちゃんも、移植に5億3000万円という膨大な費用が必要となっています。
実は、記録的な円安で、手術に必要な金額が去年までに比べて1.5倍に跳ね上がりました。娘の命を救いたい、あきらめたくないと、ご両親は支援を訴えています。
ダンススクールに通い、踊ることが大好きな小学5年生の五十嵐好乃(この)さん(10)。今は、都内の病院での入院生活が続いています。
好乃(この)さんは、補助人工心臓をつけているため、装置の管が届く半径2メートルの範囲でしか、体を動かすことはできません。
父 好秀さん(46)
今でも病室でテレビとかを見ててたまにステップを踏んでみたり身振り手振りしてみたり、やっぱり踊りたいんだなと…。
「病気とは無縁」の活発だった好乃さん。2年前から風邪のような症状が出るようになり、去年5月、「拡張型心筋症」と診断されました。
当初は、国内での移植を希望していましたが、進行性の難病であり、一刻も早い移植が望ましいため、アメリカでの心臓移植を決断しました。しかし、そこに立ちはだかっているのが〝円安〟です。
父 好秀さん(46)
総額は5億4000万円。ちょっと想像もつかなかったですね。
海外での移植は、保険が適用されず、これまでも3億円以上の高額な費用が必要でした。さらに今年の初めは、1ドル、115円前後だった為替レートが一時は、151円台に突入したのです。
父 好秀さん(46)
(1ドル)150円、ひょっとすると160円までいくのでは、と考えた時に、ため息が出る感じでしたね…。
受け入れ先のアメリカの病院も決りましたが、手術代や入院費などの医療費だけでも4億円を超えました。補助人工心臓を装着しているためチャーター機でしか渡航できず、その費用の8000万円などを含めると、総額は、5億4000万円。去年と比べおよそ1.5倍に膨らんでいます。
父 好秀さん(46)
治療法がない。移植しか生きていく道はないと…。(好乃さんは)「私は、他の小さい子供の気持ちが分かってあげられるから、看護師さんになりたい」と…。
母 瑞美さん(47)
「好乃、頑張るね」と、一日一日を前向きに懸命に生きているので、何とか一日でも早く、おうちに帰してあげたいなと思っています。
父 好秀さん(46)
「娘を助けてください。ご協力お願い致します」
同級生ら募金活動
父親で、タクシー運転手の好秀さんにとって、海外移植の巨額費用を到底賄いきれないのが現状です。「一人娘の命を救いたい」。好乃さんの同級生や保護者たちの協力も得て募金活動を続けています。
およそ9300万円の募金が集まっていますが、目標金額まで、まだ4億円以上が必要です(12月4日現在)。
父 好秀さん(46)
もうすぐ11歳になるんですけど、自分の命と向き合って懸命に生きているのでなんとか皆さんのご支援を頂いて、それを希望のあるものに変えていきたいと思っています。
■5億円以上に跳ね上がった米国での手術費用
母 佐藤清香さん(38)
「あおちゃん、お母さんだよ 大丈夫だよ」
1歳の佐藤葵(あおい)ちゃん。家族から、〝あおちゃん〟と呼ばれ、海外での心臓移植を希望し、埼玉県の病院で入院しています。
生まれたときから「先天性心疾患」を抱え、これまで4回の開胸手術を乗り越えてきた、あおちゃん。残る治療は、心臓移植しかなく今は、小さな体に補助人工心臓とペースメーカーをつけ、命を繋いでいます。
「あおちゃん お姉ちゃんだよ」 「いっぱい抱っこしましょうか」
あおちゃん 「あー」
あおちゃんを、ほぼ毎日、テレビ電話で励ます、お姉ちゃん。
いつ急変するかわからないため、家族が、24時間体制で、病院で付き添っています。あおちゃんの移植費用も円安の影響で、5億3000万円にまで跳ね上がっているのです。
父 昭一郎さん(41)
(ドナーを)待っている途中で(葵が)体調を崩してしまうというというのがある。どうしても日本で待つというのは苦しい。
母 清香さん(38)
1歳の女の子です、よろしくお願いします。
海外の移植には膨大な費用がかかり、そのほとんどを募金に頼らざるを得ません。あおちゃんの母親の出身地である仙台市や都内で支援者とともに募金活動を続けています。
全国から多くの支援が集まり現在、目標金額のおよそ8割にあたる4億3000万円が集まっています(12月4日現在)。
母 清香さん(38)
会ったことない葵のことを思ってくれる人がいることは、すごく励みになります。(円安前の)去年なら(アメリカに)行けていたのにと思う部分もありますが、まだ6合目、7合目なので…。家族はお金を集めてからがスタートなので、それに向けてやれるだけのことをやっていきたい。
■「多くの方々から高額な支援…心苦しく申し訳ない」
上山
重い病気を抱える子供たちに、記録的な円安、そして原油高が深刻な影響を及ぼしています。こちらは五十嵐好乃(いがらし・この)ちゃんと佐藤葵(さとう・あおい)ちゃんの目標募金額です。ともに5億円を超える費用が必要です。
こちらがそれぞれの支援窓口になります。まずこちら、「このちゃんを救う会」で検索しますと、寄付の方法などが出てきます。連絡先がこちらになっています。そして「このちゃんを救う会」のホームページのQRコードがこちらです。「あおちゃんを救う会」も、「あおちゃんを救う会」と検索していただくとホームページが出てきます。こちらが連絡先、そしてホームページに行くQRコードになります。好乃ちゃんと葵ちゃんの心臓移植に必要な費用の内訳です。
菅原
まず好乃ちゃんから見ていきますが、デポジット、手術代や入院費などの医療費の前払い金が4億1850万円、医療予備費が3050万円、医療用ジェット機のチャーター代の渡航費8000万円などを合わせますと、総額が5億4000万円です。そして葵ちゃんのケースではデポジットが3億7000万円、ニューヨーク州の病院治療付加税が3600万円、渡航費が8100万円など、総額が5億3000万円必要とされています。
2人とも、記録的な円安で、手術に必要な金額が去年と比べますと1.5倍に跳ね上がっています。
上山
これまでも海外での心臓移植には高額な費用が必要でしたが、円安なども加わって日本円にすると5億円以上になってしまうという現状、これについて秋田さんはどうご覧になっていますか。
秋田
私は約20年位前にワシントンに4年間駐在しておりました。一番困ったのはやはり医療で、元々アメリカの医療は本当に高いんです。当時はまだ、ここまでの円安がなくても大変でしたので、円安があったからこうなっているという以上に、そこに上乗せされて、ダメ押し的な被害というか影響だという感じがしています。
上山
そうですね。本当に円安がこのようなところにも影響を及ぼしています。好乃ちゃんと、葵ちゃんの両親はともに、「多くの方々から高額な支援を頂き、心苦しく申し訳ないという気持ちでいっぱいだ」と話しています。2人共、いつ様態が変化してもおかしくない状況で、一刻も早い渡航が実現できるように募金活動を続けています。
集まったお金ですが、目標額を超えた場合は、次の手術を希望する方に回されていくシステムになっているということです。是非ご協力を宜しくお願いいたします。(2022年12月4日放送)
佐藤葵ちゃんを支援する「あおちゃんを救う会」は12月12日、募金が目標額に達したことを明らかにしました。今後は、渡米と、移植手術に向けた準備を進めるということです。五十嵐好乃ちゃんを支援する募金活動は、継続中です(2022年12月14日現在)。
日本臓器移植ネットワークによりますと、国内の脳死による臓器提供数は、年100人以下の水準が続き、臓器移植希望者約1万5千人のうち、移植を受けることができるのは年2~3%にとどまっています。人口100万人当たりのドナー数は米国やスペインが40人近いのに対し、日本は0,62人となっていているのが現状です。
現在、日本国内では、心臓移植を待つ希望者は、911人いて、そのうち44人が10歳未満の子どもです。希望者のおよそ9割が1年以上、移植を待ち続けています。
記録的な円安は、重い病と闘う子どもたちが海外で心臓移植を受ける費用も高騰させました。五十嵐好乃(いがらし・この)ちゃん10歳と、佐藤葵(さとう・あおい)ちゃん1歳、2人とも、米国での心臓移植にそれぞれ5億円以上が必要とされています。2022年12月4日「BS朝日 日曜スクープ」は、支援を呼びかける2人の両親の活動を紹介させていただきました。
■子どもたちへの支援の問い合わせ先はこちらです。
⇒このちゃんを救う会
⇒あおちゃんを救う会
■放送内容は動画でもご覧になっていただけます。
⇒テレ朝news
⇒ANNnewsCH