放送内容

#84

荒船山の艫岩(ともいわ)

金子貴俊さんが登るのは、群馬県と長野県にまたがる「荒船山」。
国内では珍しい山容で、頂上が真っ平らな形をしていることから“日本のテーブルマウンテン”と呼ばれています。
その象徴と言えるのが、高さ200m・幅400mの断崖絶壁、艫岩(ともいわ)。
今回はこの艫岩の展望台を目指します。

登山口から落ち葉が敷き詰められた道を進んでいくと、大きな岩が出現しました。荒船山はかつての大規模な火山活動で形成され、主に3つの地層から成り立っています。
一つ目は登山道の序盤でみられる「火山噴出物」、二つ目は中盤にある「湖の地層」、
そして艫岩まで続く「荒船溶岩」の3つです。
金子さんは変化していく火山活動の痕跡を辿っていきます。
 
1時間ほど歩くと、かつて荒船山で修行をする人たちの道場が立っていた「鋏岩修験道場跡」と呼ばれる場所へ。強風が吹きつけるこの日、金子さんは風を少し凌げる岩屋でランチ休憩。地元・下仁田町の特産品、下仁田ねぎやこんにゃく、椎茸を使った特製味噌汁や、ねぎ味噌おにぎりを作り、岩屋で心と体を温めます。
そして岩場を乗り越え、垂直にそびえ立つ絶壁「艫岩展望台」へ。
そこには、浅間山を一望する絶景が広がっていました。
 
荒船山(艫岩)
群馬県甘楽郡下仁田町・甘楽郡南牧村、長野県佐久市
標高:1331m

 


 

今回登る山・荒船山(群馬県・長野県)
今回は金子貴俊が荒船山(あらふねやま)を登る。
群馬県と長野県にまたがる荒船山は標高1,331m。かつての火山活動により、平坦な頂上部と切り立った崖が形成され、山様が荒波に浮かぶ軍艦のように見えることから、その名が付いた。また、高さ約200m、幅約400mの断崖絶壁「艫岩」はシンボルとなっている。
登山ルートは内山峠からスタートし、アップダウンがある変化に富んだ登山道を抜け、絶景が待つ艫岩を目指す!

 

荒波山の情報はこちら(YAMAP)
https://yamap.com/mountains/13702

 

火山活動の痕跡を辿る
300万年以上前の火山活動により、長い平らな山頂部が形成された荒船山は「荒船溶岩」、「湖の地層」、「火山噴出物」の地層で成り立っている。
標高1,080m地点にある火山噴出物の地層には、岩の中に小石が見られる。これは火山から吹き出てきたもので、火山灰が周りを埋めており、中に溶岩などが取り込まれている。
登山道を進んだ金子は、湖の地層を発見!湖の地層は溶岩と比べると浸食されやすいため、絶壁になったという。

 

岩屋で絶品山グルメを堪能
岩壁に自然にできた岩屋で、「道の駅 しもにた」で購入できる名産を使って腹ごしらえ。下仁田ねぎ、椎茸、こんにゃくを使った旨味が深い「特製味噌汁」と「ねぎ味噌おにぎり」を堪能!
登山道を進むと、そびえ立つ艫岩を見ることができた。艫岩の深くえぐれた岩の溝には、冬季にだけ出現する氷瀑があり、アイスクライミングの人気ルートになるという。
山頂に近付くと、水がしたたり落ちる崖を発見。この崖は荒船溶岩の地層で、山頂まで続く。

 

<道の駅 しもにた>
・住所:〒370-2603 群馬県甘楽郡下仁田町馬山3766-11
・電話:0274-82-5858
・アクセス:内山峠登山口より 車で約30分
・公式サイト:https://michinoeki-shimonita.com/

 

テーブルマウンテンから望む絶景
登山開始から2時間、荒船山の艫岩に登頂した金子。「テーブルマウンテン」と呼ぶにふさわしい断崖絶壁にある展望台からは、浅間山を一望することができた!
気象条件が整えば、遠くに北アルプスを望むことができるとのこと。