放送内容

そこにあるもの。 ~繋ぐ。送る。生きる。文化といのち~
#07 新潟 能生白山神社の舞楽

真っ赤な装束で日を招く陵王。
神の使いである稚児たちの凛々しい舞。
神社境内に壮大な祝祭空間が立ち現れる、春の祭りです。
 
今回は、新潟県糸魚川市・能生白山神社の春季大祭に奉納される舞楽です。
地方で伝承された舞楽の一つで、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。
 
祭りを構成するのは能生、小泊、大王・大道寺の3地区。今も古式に則った行事次第を大切に守っています。
舞楽もそのひとつ。伝わる舞楽全11曲のうち、子供たちが担う稚児舞はなんと8曲。地域の大人と共に練習に励み、祭礼直前には合宿も。
そして、この舞楽で最重要とされる陵王。海を正面に見る舞台中央で、沈もうとする日を招く所作があり、「日招きの舞」ともいわれるもの。今年初めてその大役に挑戦する姿も紹介します。
 
陵王の神々しさ、稚児の子供たちの真っ直ぐなまなざし、支える地域の人々や家族の姿が、この祭りを彩り、神と人と地域を結ぶ、喜びがそこにあります。