BS朝日第62回 放送番組審議会議事録
BS朝日は、平成28年1月22日に、第62回放送番組審議会を開催しました。(2016.1.22)
開催日時 |
2016年1月22日(金)午後4時00分~午後5時50分 |
開催場所 |
BS朝日大会議室 |
出席者 |
近藤委員長
若林副委員長、近藤大博委員、玉生委員、中井委員、野村委員、水口委員、吉永委員
【会社側】
菊地代表取締役社長、壁谷常務取締役、横山取締役、風間取締役相談役、
森本常務執行役員編成制作局専任局長、藤川執行役員編成制作局長、上田編成制作部長、
江野制作担当部長、鈴木プロデューサー
(事務局)佐藤事務局長、根岸担当部長、北川ライツ・考査室員、堀同室員
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議題 |
(1) 会社側より報告
(2) 日本民間放送連盟「放送基準」の一部改正について
(3) 前回課題番組「新・にほん風景遺産~故郷を見つめなおそう~」について報告
(4) 課題番組「歴史ミステリー 日本の城見聞録」講評
(5) 次回日程および課題番組について
(6) その他
<民放連「放送基準」の一部改正について>
当社が加盟する一般社団法人日本民間放送連盟では、加盟各社の番組基準の指針となる「日本民間放送連盟放送基準」第149条(プライムタイムにおける番組内のCMの時間量)を改正し、これまでの「限度を超えないものとする」から「標準とする」に改める。 当社の「ビーエス朝日番組基準」では、「番組および広告の企画、制作、実施に当って守るべき基準と限界については『日本民間放送連盟放送基準』に準拠する」と規定しているため、放送法の規定に基づき当審議会に諮問した。
会社側より概要を説明し、審議の結果、当社の番組基準も引き続きこれを準用していくことを承認し、諮問通り答申した。
◆「日本民間放送連盟放送基準」はこちら(外部サイトになります)
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講評 |
城の外観を撮った映像が美しい。天気の良い日にきちんと撮影した苦労が見える。
ナレーション、オープニング音楽、BGMが良い。番組冒頭に読み上げるコメントも引き込まれる。
木曜日は20時にNHK・BSプレミアム(城もの)、21時にBS日テレ(歴史もの)、22時にこの番組と、歴史や城の番組が連続しているので、他の2番組に負けない熱い番組を期待している。
基本的に良い番組である。
攻め込むシーンから始まる冒頭はゲーム感覚でわかり易く、空撮やCG、古地図を使っての街の復元も面白い。守りと攻めの経路でそれぞれの城の工夫や特徴を見ることができて楽しめた。
一部、過剰演出な部分があったが、回を重ねるごとに改善されてきているので今後が楽しみだ。
2人の案内役も分かりやすい話し方で好感が持てる。男性的な大谷さんと女形の篠井さんというふたりの違和感が魅力になっている。十分楽しめて新しい事も学べたので期待している。
映像は素晴らしい。特に姫路城が良かったが、書写山円教寺の紹介もあれば更に良かった。
日本人は城が好きである。中高年の城巡りなどもある。また見てみたい番組で、良かったと思う。
くどい前置きやオープニングもなく、本題に入っていくところが良い。
建築的テーマや土木工学的テーマで番組を継続できると思う。
城の構造や仕組み等、全貌がわかるが、“歴史ミステリー”というタイトルからすると、何かモノトーンで物足りない感じがする。城の美しさを堪能することと「時代を知ること」がこの番組の要素だと思うので時代背景・歴史を丁寧に取り上げてほしい。
12天守を説明する際に、毎回「狭間(さま)」と「枡形(ますがた)」など同じ内容が繰り返し放送されているので、省略して城自体を紹介した方が良いのではないか。熊本城の石垣や姫路城の屋根など、各城の特徴や現代に活きている職人技などの紹介をしてほしい。
ジオラマと空撮を併用しているのはよかったが、ドローンなどを使って空撮で今の全体像を見せる方に重点を置いてはどうか。
分かりやすい構成になっているが、どの様な人を視聴ターゲットにしているのかぼやけている。
歴史の解説が不足している。戦国期に発展した土木建築のことや、また城下町や日本刀、甲冑、お菓子、料理等を絡めて表現してはどうか。品物や職人なども採り上げると厚みが出ると思う。
城作りのチームは、日本で初めて民百姓と侍が一緒になって協力できる機会だったが、その歴史の裏付けや勉強が感じられない。また松江城や彦根城についても、歴史をもっと掘り下げてほしかった。
熊本城、彦根城の回は面白かった。石垣について興味深かったが、どうやって石を積み重ねたのか、誰がどのように動員されたのか等、背景をもっと詳しく知りたい。背後にあった人たちに関心がある。歴史の動きをもっと具体的に物語風に紹介すると面白いと思う。
城を攻める、守るという演出は城の構造的な事を勉強できたが、毎回では過度だと思う。
ハード面の説明はよかったが、ソフト的な観点の説明が足りない。各城にまつわる文化的な視点を入れると厚みや深みが出てくるのではないか。例えば、彦根城では井伊家が浮世絵の源流となる屏風を守ってきたこと、松江城では小泉八雲のこと、熊本城の昭君之間の襖絵のことなどが紹介されていない。
案内役の篠井さんは違和感が拭えなかった。
天守のある12城以外にも、例えば、稲葉山城、岩殿山城、笠間城等の山城や城跡、または沖縄県の今帰仁城(なきじんじょう)等も採り上げてはどうか。
明治期に60か所あった天守閣が、何故今の12か所まで減ってしまったのか、また逆に12か所は近代化の中でどうして残ったのか等、採り上げても良かったのではないか。情報を江戸時代に限る必要はないのではないか。
天守閣のある城の数は限られているものの、小出しに情報を出すというのは難しいのではないか。やるのであれば、「○○城シリーズ 全○回」とまとめてやった方がいいのではないか。別のタイミングでやるのは分かり難いのではないか。
HPに動画をアップして呼び込みをした方がいいと思われる。このままでは城マニアの人だけが見るようになってしまう。
歴史物の人間模様を描くために、なくなった城を採り上げていくのも興味深いのではないか。正反対、逆転の発想を求めたい。
(BS朝日における)城シリーズの第3作だと認識している。1作目の「坂東三津五郎がいく 日本の城ミステリー紀行」は歴史中心、2作目の「歴史発見 城下町へ行こう!」はその名の通りできるだけ城に入らないようにしており、そして今回、満を持して城の中に入るという意気込みがいい。素材は同じでも、切り口を変えればいくらでもできるものだと感心した。前2作の経験値を活かした表現も見られた。
次回第4作目のシリーズも検討し、決定版のような総合的に完璧なものを作ってみてはどうか。
次回日程:第63回・4月15日<金>
◆課題番組:「アーツ&クラフツ商会」
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