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#124

熱中ゲスト:女優 岩下志麻 (後編)

女優生活60年を迎えた岩下志麻さんをゲストに迎えた後編。130本を超える映画で“清純派”から“悪女”まで様々な表情の女を演じてきました。
後編では、大ヒット作の撮影秘話、そして女優としての悩み、そして役作りのお話など“演じること”への熱い思いを伺います、さらに意外にお茶目な一面も…生き生きと輝きを放つ岩下さんの素顔とは。その女優人生と映画への情熱に迫ります。

“演じること”への熱い思い

長女の出産を機に女優を辞めようか悩んだという岩下さん。女優を続ける覚悟を持つきっかけとなったのが、夫・篠田正浩監督の映画『はなれ瞽女おりん』への出演でした。この作品で目の不自由な女旅芸人を演じ、その年の映画賞を総なめにします。取り組んだのは演技中、ずっと目を閉じている難しい役。暗闇が苦手で目を閉じている事が怖かったという岩下さんは、いかにして恐怖を克服し役作りをしていったのでしょうか。
そして、松本清張原作、野村芳太郎監督の『鬼畜』では夫と愛人の間にできた3人の子ども達を虐待する女を演じました。演技のため、撮影以外の場でも子役の子ども達には冷たい態度をとっていたといいます。その子役の一人、長男を演じた男性が岩下さんへ手紙を書いてくれました。岩下さんが思わず微笑んだ、その内容とは。

「極道の妻たち」撮影秘話

岩下さんがシリーズ8作で主演した「極道の妻たち」。代名詞ともなった当たり役を演じることになったきっかけは、鬼才・五社英雄監督からの“ある言葉” だったといいます。さらに、撮影前には本物の“極妻さん”の家にホームステイを希望していたなど、大ヒット作の驚きの撮影秘話を語ります。

夫・篠田正浩監督との絆

篠田監督がメガホンをとった最後の映画『スパイ・ゾルゲ』。岩下さんはこの作品に出演するとともに、メイキングの企画・監督・撮影も行いました。夫婦で22作品もの映画を作り、苦楽を共にしてきた夫へカメラを向けた時、ある思いが沸き上がってきたといいます。さらに、篠田監督が語る女優・岩下志麻の存在とは。独立プロダクション設立から50年を迎えた夫婦の歩みを振り返ります。

ちょっとお茶目!?意外な素顔

現在も意欲的に女優としての活躍を続ける岩下さんは、現在演じてみたい役が3つあるといいます。その洋画3作品を角澤アナが紹介。3つの役の共通点とは。
さらに、熱中しているというのが「阪神タイガース」の応援。中でも大ファンだというあの人からのメッセージに大興奮。近眼だという岩下さんのちょっとお茶目な失敗談も飛び出し、名女優の意外な素顔が垣間見えます。

岩下志麻(女優)

本名:篠田志麻
出身地:東京都
趣味 :旅行
【デビュー】
1958年「バス通り裏」(NHK)
1960年「笛吹川」木下恵介監督(松竹)