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#118

熱中ゲスト:女優 江波杏子

熱中ゲスト

女優 江波杏子さん

東京生まれ。17歳で大映のオーディションに合格。デビューから6年後の24歳の時に初主演を果たした映画「女の賭場」が大ヒットを記録。シリーズは17作に及び、瞬く間に大映の看板スターに。しかし、江波さん自身は様々な葛藤を抱えていた。その当時の思いとは…。映画、舞台、ドラマと幅広く活動している江波さんのトレーニング風景にも密着。芝居に対する情熱と凛とした江波さんを支えるライフスタイルに迫る。

女賭博師役で看板スターに 複雑な思い…

17歳で大映のオーディションに合格し、18歳で銀幕デビューを果たす。脇役などを務めながら、24歳の時に映画「女の賭場」で初主演の座に就く。女賭博師シリーズは17作にも及び大ヒットを記録。江波さんは瞬く間に大映の看板スターになる。実は江波さんが主演を務めるきっかけになったのは若尾文子さんの代役というものだった。そしてスターになった裏側には思いもよらない出来事が起こっていた。人気の余り、新幹線での移動中には思わぬ言葉をかけられ戸惑ったことも…。その出来事をスタジオで江波さん自身が再現しスタジオ全体が笑いに包まれた。今だから語れる舞台裏と当時江波さんが抱えていた思いとは…。

幼い頃亡くなった母は女優だった 自立のため同じ道を選ぶ

1942年、東京渋谷区に生まれた。母親は掃除や作法に厳しくあまり甘えることができなかったという。そんな母は江波さんが5歳の時に亡くなる。記憶に残るのはとても美しい姿だった。幼い頃は唯一母が残した本を見て過ごすことが多かったという江波さん。そして中学生頃、その母が女優だったと教えられた。一方父親は母亡き後に二度再婚。事実上三人の母の元で育った江波さんは複雑な思いを抱えていったという。そしていつしか、自らの足で立って生活したいと家を出て女優の道を選ぶことになった。

井上ひさし主宰「こまつ座」に参加 役の幅を広げる

大映倒産後にフリーに転身。1973年には映画「津軽じょんがら節」で主演を務め、キネマ旬報主演女優賞を受賞する。芸術性を重んじる作品作りに魅了された江波さんは、その後舞台にも進出する。そこで出会ったのが井上ひさしさん主宰の「こまつ座」だ。旅公演などこれまで経験したことのない世界に刺激を受け演技の幅を広げていく。そして2014年には舞台「ご臨終」で二人芝居に初挑戦。ほとんどセリフがない中、微妙な感情の機微を伝える難しい役どころだった。相手役の温水洋一さんが江波さんの女優魂を感じた瞬間を語った。温水さんのユニークな話に江波さんも思わず笑顔に。演技を磨く中で感じたことや役者の真髄を語った。

女優は体力 ストイックなトレーニングに密着

忙しい日々の中、週一で通うトレーニングに密着した。ストレッチから始まり、ヨガのような体操や機械を使った無酸素運動まで比較的ハードなトレーニングに励んでいる。 江波さんの女優として一人の女性として生き生きした姿を支える日常とは…。

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江波杏子 Enami Kyoko
1942年10月15日生まれ、東京都出身
1959年大映に入社、`60年「おとうと」で映画デビュー。`66年初主演作「女の賭場」が大ヒットとなり、以後`67年から「女賭博師」シリーズ17本がつくられ大映の看板スターとなる。`73年「津軽じょんがら節」でキネマ旬報主演女優賞受賞。
’11年第65回毎日映画コンクール田中絹代賞受賞。