カコノミライ~SDGs持続可能な暮らしへの道しるべ~
【放送日時】2020年3月20日(金)よる8:00~8:54
いま世界中の人々が共に目指している、持続可能な開発目標“SDGs”。サステナブルな社会へ向けて、様々な取り組みが行われている一方で、日本各地には、昔から受け継がれてきた仕事や暮らしを続ける人々がいます。その生活には、持続可能な未来へとつながる、SDGs達成への「ヒント」が、きっとあるはず!
それを見つけるために、古くからの文化がいまなお生き続ける土地へ、伝統の暮らしを営む人たちへ会いに出かけます。
今回訪れるのは、豪雪地帯として知られる新潟県の南魚沼市。この地に1200年も続いてきた、伝統文化の“織物”があります。いまも着心地の良さで引き合いの絶えない『塩沢お召』を受け継ぐ、機織りの鈴木信江さん。
この道60年。わずか1.5ミリ四方のかすり模様を寸分違わず、瞬時に織り上げていく神技。この雪深い山村で、なぜそんなことが可能に!?
農家のお嫁さんが支えてきた織物、女性の働き方の秘訣とは?
江戸時代から続く銘品『山家漬け』を守る今成漬物店の4代目・今成要子さん。
地元の野菜や山菜を使って誕生した山家漬け。今成家秘伝の製法で生み出される粕漬けには、現代では失われた食文化が生き続けています。
その美味しさを生む200年蔵と古い木桶に、一体どんな秘密が隠されているのでしょうか?
霊峰、八海山の麓にあるそば屋『宮野屋』の3代目主人・米山茂春さん。
山岳信仰が盛んな南魚沼市では、多くの山伏たちが八海山に修行に訪れていました。彼らのために代々100年の間そばを出し続けたのが、宮野屋です。雪に覆われた冬でも、美味しい山菜が食べられる宮野家は、今や知る人ぞ知る美食の名店となりました。雪国の食文化を豊かにし、暮らしを持続可能なものにしてきた、先人の知恵とは?
めぐる季節の中でくり返される営みのサイクルに、そのヒントが隠されていました!
故きを温ねて、新しきを知る。持続可能な未来への道しるべを見つける旅、ご一緒にお楽しみください。
ナレーション 橋本愛
<橋本愛さん コメント>
■人間のもつ”五感“を大事にする暮らしに憧れる
番組で描かれた新潟県・南魚沼市の暮らしは、北国ならではの自然環境を活かした知恵にあふれ、また、人間が元々持っている「五感」を大事に継ぎ続けた暮らしがありました。
1200年続く織物の機織りの女性、100年続く蕎麦屋さんのご主人、200年以上前の蔵を守る漬物屋さんの4代目。みなさんが口々に「音を覚えているから教わる必要はない」「赤ちゃんを抱くように(漬物を)持つ」という、昔からの「五感」一つ一つの感覚を大事に継いできた姿に、私自身は憧れを感じ、強く印象に残りました。
■自然とつながって生きる
私は、自然が好きで、普段からよく空を見上げています。都会にいても、空の表情、雲の流れ、夜空の月を見る暮らしが大好きです。北国での自然の恵みにあふれた生活は、映画「リトル・フォレスト」の撮影時に、実際に一年間、経験しました。その過酷さ、厳しさを知り、安易に「憧れ」という表現をするのは気が引けますが、今回の番組での暮らしをみて、やはり憧れてしまうな、と感じました。是非、多くの方に見て頂ければと思います。
■物語を届ける仕事を通して、SDGsに貢献していきたい
ジェンダー、貧困、平和…それぞれについて、普段から「なんでそうなっていないんだろう」という考えや憤りを感じることもあります。一人一人が、それぞれの役割で向き合うことが実現するには大事かと思います。
私自身は、お芝居では物語を、そのほかでは自己の表現を通して、見てくださった方の人生に影響を与えることで、それが世界の平和に繋がると信じています。