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#137

福藤豊

今回のゲストは、アイスホッケー日本代表のゴーリー(サッカーでいうゴールキーパー)・福藤豊さんです。18歳で初めて日本代表に選ばれ、25歳の時には日本人初のNHLプレーヤーに。38歳となった今でも日の丸の守護神として活躍しているトップアスリートです。

世界最高峰のプロアイスホッケーリーグ、NHLの舞台に立ったのは2007年。スーパーセーブも見せ、現地メディアでも取り上げられました。「夢がかなった瞬間」でしたが、一方で「そこから違う競技人生が始まった」と福藤さんは振り返ります。「期待に応えなきゃいけないというプレッシャーで、苦しくなる時間が多くなった。『こう見られなきゃいけない』
と自分を苦しめていた部分もあった」

思いもよらなかった人生の変化。乗り越えるためにとった福藤さんが取った行動は、「たくさんの情報を自分の中に入れる」ことでした。「いろんな人の話を聞いたり、いろんな本を読んだりしましたね」。視野を広げることで見えてきたのは、本当の自分。「『自分はこういうタイプだな』と、うまく見つけてこられたと思います」

現在は日本のチームに所属。最年長という立場からも選手たちをけん引していますが、だからこそ気を遣うことも。「キャプテンが僕よりぜんぜん年下なんですが、まずはキャプテンのチームだと僕は思っているので」。主将との意見の相違は、現場に混乱をもたらす可能性も。そんな中で、年長者はどう立ち振る舞うべきなのか? 福藤流のコミュニケーション術に迫ります。

Shigeki Yamamoto/Number