過去のゲスト

#125

荒木絵里香

今回のゲストは、バレーボール日本代表・荒木絵里香さんです。2008年の北京から3大会連続でオリンピックに出場。12年のロンドン五輪では、日本女子28年となるメダル獲得に大きく貢献しました。結婚・出産を経て、代表に復帰。子育てに奮闘しながらキャプテンとしてもチームをまとめ上げ、TOKYOでのメダルを目指しています。

現在36歳。「ジャンプ力が落ちてきている」と体力の衰えも感じ始めています。それでも、進化できる部分を求めて、厳しいトレーニングに励む毎日。大切なのは「考える」こと。「どうプレーに直結させられるかを考えて練習しています。ジャンプの仕方も、どうすれば軽く、速く、最高値までいけるかを考える。細かいところで、まだ良くなる要素を感じています」。

プライベートでは2013年に結婚し、翌年に出産。練習や試合に加え、育児もこなす忙しい毎日が続きます。本当は“この夏”を最後に引退することを決めていました。そんな中で決まった、東京五輪の延期。とても前向きに捉えることはできなかった、とリアルな胸中を明かします。

ベテランにとってはあまりにも大きい「1年」。ママと一緒にいたいと願う娘さんからも「バレーボールを辞めて」と言われているそう。それでもコートに立ち続ける理由。それは使命感でした。「自分の役割の大きさも感じているし、全うしたい思いもある」。葛藤の日々の中、全てを受け入れて前に進み続ける絵里香さんの美学に迫ります。

Kiichi Matsumoto/Number