過去のゲスト

#105

浅田舞

今回のゲストは、元フィギュアスケーターの浅田舞さんです。小学校低学年の頃にトリプルアクセルを成功させるなど、早くから天性の才能を発揮。ジュニア時代には世界のトップにも迫りました。

しかし、共にスケートを始めた妹の真央さんが台頭し、高校生になった頃には成績が逆転。多感な少女にとって、それは受け入れがたい現実でした。やがて「フィギュアスケートが大嫌い」になり、フェードアウトするかのように、2008年に競技を引退しました。

その頃から「ずっと仲が悪かった」という真央さんとの関係が修復したきっかけ。それは母が他界したことでした。「母のこと」「心が離れていた時に、お互いどんなことを思っていたのか」…。悲しみの中、多くのことを話し、グッと距離が縮まったと明かします。

もう一つ、笑顔を取り戻せた理由がありました。競技を引退した真央さんと、アイスショーのツアーに出演したことです。「自分が戻ってもいい場所がまだ、フィギュアスケートにはあるんだ」「自分の中に『まだ滑りたい』という思いがあるんだ」と気づいたのです。

そんな彼女が今、取り組んでいるのは社交ダンス。始めたきっかけや、その先にある夢、「表現し続けることの意味」に迫るほか、「もし、真央さんがフィギュアスケートをやっていなかったら、人生は変わっていましたか?」といった質問を通して、舞さんの美学をひも解きます。

Kiichi Matsumoto/Number