番組表

放送内容

#229

長崎発 放牧で山や海を元気に! 寿命をほぼ全うした牛の味にファン拡大中!
森川放牧畜産 森川薫さん奈保美さん夫妻

長崎発 放牧で山や海を元気に! 寿命をほぼ全うした牛の味にファン拡大中!
森川放牧畜産 森川薫さん奈保美さん夫妻

長崎県、県北の西海市。青々とした草をはむ牛の親子。牧草地のように見える場所ですが、数年前までは耕作放棄地。荒れ果てて土は硬くなり耕作機でも耕すのは困難、異臭を放つような場所でした。それが牛たちを飼うことで観光客も楽しむ景観地に。この、野山の環境改善につながる畜産をはじめたのが今回の主人公、

 

森川放牧畜産の森川薫さん 奈保美さん。

ここから出荷される牛には大きな特徴が。「まだまだ寿命のある元気な牛を出荷することはないです」と薫さん。肉牛は通常、生まれて2、3年肥育されて出荷されるのが一般的ですが、森川放牧畜産では寿命に近い15年程共に暮らしてから出荷しています。もともと大工をしていて、2015年に新規就農した薫さん。はじめ、お金がなくて取引価格の低い牛しか買えなかったところ“あそこの農場はババ牛とボロ牛しかいない”と陰口を叩かれるように。そこから“ババ牛”と呼ばれる経産牛に興味をもち、次第に愛情がわくようになりました。そして、若いうちに潰したお肉ばかりが高値で取引されることにも疑問が。経産、経年を経て、寿命をある程度全うした牛を食肉として売り出す、今のやり方にたどりつきました。これは、食べられてしまう牛にもできるだけ快適な環境を与え、ストレスを減らそうという「アニマルウェルフェア」に則った考え。放牧することで地域の環境を改善し、自然の中、生活してきた牛肉の方も、年齢を経た経産牛でもA5ランクがつくほど人気があるのだそうです。「次世代の子どもたちも暮らしていける社会を作るための、モデルとなるような畜産を生み出したい」森川放牧畜産さんの取り組み、ぜひご覧ください。

問い合わせ先
森川放牧畜産
https://www.instagram.com/morikawahoubokuchikusan/