放送内容

#194

500年以上手付かずの原生林を守る村
吉野川/紀の川の源流の里 川上村のみなさん

500年以上手付かずの原生林を守る村
吉野川/紀の川の源流の里 川上村のみなさん

奈良から和歌へと流れる長さ136キロ、流域人口67万人の一級河川。奈良県内では吉野川、和歌山県に入ると紀の川と呼ばれてきました。奈良盆地と和歌山平野、瀬戸内海を結ぶ交通の動脈として重要な役割を果たしてきた河川。その源流を守ってきた方々が今回の主人公、

 

奈良県、川上村の皆さん。

「川上はかけがえのない水がつくられる場に暮らす者として、下流にはいつもきれいな水を流します」 1996年、村は源流を守る上での考えを「川上宣言」として広く世間に発表。川上に暮らす人々が川下への責任を明言する内容は、時代を先駆けたものでした。
吉野川源流は日本有数の豪雨地帯。台風に襲われると流域の人々は水害に苦しめられてきました。下流域の洪水対策のため、川上村は町の中心がダム湖に沈むダム建設を受け入れることに。この、村の歴史の大きな転換時に、人々が拠り所としたのが村の誇りである吉野川を守る「川上宣言」でした。「かけがえのない水がつくられる場所」を守るため、500年以上人手の入っていない広大な原生林を村で購入し守ると同時に、村の外のみなさんに向けても「源流の地」の重要性をアピールしてきました。宣言が出されてから30年近く。今年の夏も、下流の和歌山県からたくさんの子どもたちを受け入れ、源流を案内しています。「私たち川上は、川上における自然とのつきあいが、地球環境に対する人類の働きかけの、素晴らしい見本になるよう努めます。」水環境を守る崇高な理想とともに暮らしてきた村の物語、ぜひご覧ください。

問い合わせ先
かわかみ源流ツーリズム
https://g-tourism.jp/