放送内容

#170

「思い続ければ道は開ける!」絶滅の危機にあった渡り鳥を救い
国際的に表彰された 日本雁を保護する会 呉地正行さん

「思い続ければ道は開ける!」絶滅の危機にあった渡り鳥を救い
国際的に表彰された 日本雁を保護する会 呉地正行さん

まいて雁などの連ねたるがいと小さくみゆるはいとおかし。枕草子の秋の光景に描写された雁が群れで飛翔する姿は千年続く日本の原風景ですよね。ロシアなどで生まれ、大地が凍てつく冬を越すため、約4千キロも旅してくる鳥たち。今日の主人公は彼らの環境を守ろうと動き続けている方

 

日本雁を保護する会会長 呉地正行さん

毎年20万羽ものガンが飛来する国内最大の越冬地 宮城県北部伊豆沼。ここが呉地さんの本拠地。学生時代この地で、ガンが一斉に飛び立つ姿を見たことが、この運動に取り組むきっかけでした。時は1970年代、当時、雁は狩猟が認められている一方生息できる沼地の開発は進み、生息数が激減、全国でわずか3000羽まで数を減らしていました。日本雁を保護する会はこれをくい止めるため雁類を保護鳥にするべく呼びかけ天然記念物に。また、稲刈り後も田んぼから水を抜かない「ふゆみずたんぼ」農法の利用を呼びかけました。江戸時代行われていた農法、雁にとっては生息地に農家にとっても化学肥料に頼らず豊かな土壌が手に入る利点があることが分かり、少しずつ普及。鳥を守って美味しいお米ができると人気を呼んでいます。さらには飛来した数がわずか3羽に減ってしまった希少なシジュウカラガンを復活させるという偉業も達成したそう。一体どうやって?湿地の保全に貢献した人を称える国際的な賞ラムサール賞も受賞した呉地さんたちの取り組み、ぜひご覧ください。


問い合わせ先
蕪栗ぬまっこくらぶ
http://www5.famille.ne.jp/~kabukuri/