放送内容

#147

ありふれた自然こそ大切
虫たちの“尊さ”を伝えてきた 昆虫学者 須田真一さん

ありふれた自然こそ大切
虫たちの“尊さ”を伝えてきた 昆虫学者 須田真一さん

岩手県南部に流れる久保川流域は「日本の里100選」にも選ばれた豊かな自然の残る場所。そこで佇む一人の男性。手にした長い虫網をひとふり。捕まえたのは「ギンヤンマ」。
他にも、オニヤンマ、キイトトンボ、コミスジ、アオイトンボを次々と。
昆虫を追いかけて50年。「やっていることは小学生の時と変わらない」と笑う「永遠の昆虫少年」が今回の主人公、

 

昆虫学者の須田真一さん。

実は須田さんのお父さんも著名な昆虫研究家。アリやチョウ、トンボなど私たちの身近に暮らす生き物を生涯かけて収集した方でした。その数なんと12万点以上。貴重な資料として現在は東京大学総合研究博物館に保管されています。真一さんはお父さんの膨大な昆虫コレクションを整理する一方、定期的にフィールドに出て昆虫を採集。日本各地に今どんな昆虫が暮らしているか、その記録づくりを続けています。環境の悪化によって、今昆虫はかつてないスピードで減っているといいます。けれど、彼らは生態系を支える大事な存在。状況を正しく把握するため、真一さんがやっている“昆虫たちの住民票”づくりは大切な記録となります。昆虫に魅了された真一さんの取り組み、ぜひご覧ください。