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難民に安心して暮らせる環境を ピープルポート株式会社 代表取締役社長:青山明弘さん
女性の可能性を広げたい! Waffle 田中沙弥果さん・斎藤明日美さん

難民に安心して暮らせる環境を ピープルポート株式会社 代表取締役社長:青山明弘さん
女性の可能性を広げたい! Waffle 田中沙弥果さん・斎藤明日美さん


 
 

難民に安心して暮らせる環境を ピープルポート株式会社 代表取締役社長:青山明弘さん

紛争や人権侵害などから、命を守るために母国を離れざるを得ない人たち、難民。
日本で暮らしていれば、遠い海外の出来事と思いがちです。

しかし、2019年には1万人もの方が難民申請をしています。
同年、日本で難民と認定された方はわずか44人。
これは諸外国と比べ極端に少ない数であり、
日本が難民の受け入れに対していかに厳しい国であるかがわかります。
さらに、認定を待つ方々も、申請の結果が出るまでの期間、自国に送還される不安と戦いながら言葉も文化も分からない日本で、日々暮らしいているのが現状です。

そんな彼らに、パソコン修理とリサイクル事業を通じて
仕事と安心できる居場所を提供しているのが

 

ピープルポート株式会社 代表 青山明弘さん。
なぜ青山さんは、パソコン事業に目をつけたのでしょうか?
パソコン修理の技術は全世界共通で、
要する言語は日本語ではなく、数字と英文字だけ。
さらに世界各国の説明書があるので国を問わず技術を習得できる。
日本に来たばかりの難民の方でも、仕事へのハードルが下がり、
世界中どこへ行っても生かせるスキルなので、身につけるメリットも大きいんです。

ピープルポートで働く難民申請中のスタッフは正社員。
金銭的な苦労はなく、青山さんたちとのコミュニケーションを楽しみながら、
精力的に働いています。
彼らが作っているのは、「ZERO PC」というピープルポートの
オリジナル・パソコン。
使用済みのパソコンの部品交換や再利用をしながら、
長く使えるパソコンにアップサイクルしたもの。
梱包にプラスチックの緩衝材を使わず
製造の過程から出るco2は、新品を作るのに比べおよそ90%削減できる
との試算もあります。

青山さんが環境に配慮した取り組みをしているのは、
実は難民をなくしたいという思いに繋がっています。
環境悪化による気候変動で起こる干ばつや水害、
それが原因で故郷を離れざるを得ない、いわゆる環境難民が既に存在しているのです。
環境問題に取り組まなければ、
そのような人々が更に増えていくと考えられています。

青山さんの取り組みは難民の方や環境に貢献するとともに
商品の「生まれた背景=ストーリー」によって
環境や難民問題に興味を持つ人を増やし続けています。


 

 

女性の可能性を広げたい! Waffle 田中沙弥果さん・斎藤明日美さん

世界153カ国中121位。世界経済フォーラム発表のジェンダーギャップのランキング。
日本は男女の違いにより生じる格差がかなり大きい国ということが分かります。
SDGsのカテゴリー5に入っている「ジェンダーの平等」という目標は
日本にとっての最重要課題の1つ。

この課題に取り組んでいるのが休場優希さん 横浜市立大学の4年生。

所属している国際協力論のゼミ仲間と一緒に
2020年「大学SDGs ACTION!AWARDS」の準グランプリを獲得しました。
大学生や若手研究者が、地球を救うためのアイデアを競うこの大会。

彼女たちのアイデアは ~古着を布ナプキンへ!~アフリカの月経貧困を解決する~

きっかけは休場さんのアフリカでの体験でした。
大学3年生のとき、休学してアフリカ・マラウイでNGOに参加した休場さん
マラウイは人口の半分以上が1、9ドル以下で生活する世界最貧国。
支援活動の中で知ったのが「月経貧困」という問題でした。

生理用品を購入することができないため、学ぶ機会や外で活動することを
ためらってしまう。生理用品がないために人生のチャンスを逃している女性たち。

アフリカでは大量の古着が廉価で売られていることを知った
休場さん、これを利用して生理用品を作ることを思いつき、
日本に戻った後、ゼミの仲間たちとともにアイデアを練り上げたのです。

2度目のマラウイ訪問では、布ナプキンづくりのワークショップを始め、
男性の協力者も現れました。大学卒業後も活動を続けたいという休場さん
大学の後輩たちもプロジェクトを継続していくということです。

一方、「女子中高生へのテクノロジー分野での教育とエンパワーメント」という観点で
ジャンダーギャプ解消に取り組んでいるのが社団法人Waffleを立ち上げた2人。

 

Waffle CEOの田中沙弥果さんと共同創立者の斎藤明日美さんです。
大学時代アメリカで語学留学をした時にITの魅力に気づいた田中さん。
卒業後「全てのこどもがプログラミングを楽しむ国に!」をミッションに活動する
NPO「みんなのコード」に参加します。
そこで小学生にパソコンを教えているうちに気がついたこと。
小学生時代は男も女も関係なくITに関心がある。
なのに、日本のIT企業で働く女性はわずか2割。
そんな現状を知った田中さん「女子中高生にITについて触れる機会を作りたい」
と思っていたらバリバリのエンジニア 斎藤さんと出会い意気投合
Waffleを立ち上げました。

彼女たちが打破したいのは「理系は男性」という強い固定観念。
そんなもの・・・今だに根強くあるのだそうです。
現役女子高生の声「男子で詳しい人と話したくても輪には入りにくい」
「親にも友人にも「理系に進みたい」とは言いにくい」
「女子はなんとなく文系を期待されていると感じる」などなど
令和の世でも社会の「固定観念」は女性の進路を左右しているのです。

Waffleはプログラミングキャンプを開いたり、実際にIT企業で活躍する女性プログラマーの話を聞く機会を設けたり。ITに触れ、先輩とコミュニケーションをとることで
固定観念に負けず生きようとする女性たちを応援しています。

日本のエンジニアは今でも不足気味、2030年には80万人も不足するとの予測も。
女性の進出によって不足が解消されれば、GDPを13%上昇させる効果があるそうです。
「女性の可能性を解き放ち世界に影響を与える」

彼女たちのミッションが達成される日が待ち遠しいです。

大学SDGs ACTION!AWARDS 2020 についてはこちら
(最終選考会の参加方法などは、下記からご確認ください)

http://t.asahi.com/daigakusdgs