放送内容

極限までゴミを減らしたい! 上勝町WHY と大塚桃奈さん
佐伯市シングルシード協議会 宮本新一さん

極限までゴミを減らしたい! 上勝町WHY と大塚桃奈さん

新型コロナの流行でステイホームする時間が増え、
家から出るゴミの量も全国各地で増えているみたいですね。
実は以前から日本人は一人当たりが出すゴミの量で世界を圧倒しているんだそうです。
平均で年に350キロ、ほとんど毎日1キロ弱のゴミを出している。
今回は、そんな日本にあってゴミをなくすために頑張っている
町の取り組みをご紹介します。

 

徳島県 上勝町WHY とそこで働く大塚桃奈さん
上勝町WHYは徳島県にあるゴミの分別収集所や研修施設などのある複合施設。
13品目45種類という細かい分別は、様々なメディアにも取り上げられているので
知っている方も多いのでは。
大塚さんは大学を卒業してこの町に移住、ゴミを減らすライフスタイルを発信しています。

訪れたのは、西田琴美さん 高校3年生。
上勝町のことは聞いたことがあって、どうしてゴミ問題に取り組むようになったか
そのきっかけを知りたいと思っています。

町ぐるみで「ゴミや無駄をゼロにしよう」と誓う「ゼロ・ウエイスト宣言」を
2003年に日本で初めて行った上勝町。
意識の高い町のイメージがありますが、
かつてはゴミは野焼きで処理する文化で、野焼きが禁止になった後は、
焼却炉を一度は作ったものの、ダイオキシンの規制が厳しくなって
その焼却炉が使用できなくなり、新築する予算もなく、
止むに止まれずゴミを出来るだけ減らす方向へ方針展開したんだとか。
今では全国平均のおよそ4倍、捨てられるゴミの80%を有効利用する
仕組みづくりに成功、全国から注目される存在になっています。

そんな上勝町の残りの2割を無駄にしないための取り組みは・・ホテル建設。
ゴミとホテル、一体どんな関係があるのでしょうか?

「100年後にも美しい街を残すために」上勝町がはじめたSDGsぜひご覧下さい。


 

佐伯市シングルシード協議会 宮本新一さん

近ごろ本格的な冬の訪れを感じ始めましたね。そんな時期に食べたくなってくるのが、旬の食材・牡蠣。
実は市場に出回る牡蠣は、そのほとんどが養殖なんです。
ですが、現在牡蠣の養殖には様々な問題があるのを知っていましたか?
今日は「フリップファームシステム」という地球に優しい方法で牡蠣を養殖し、
さらに漁業の働き方を変えていこうと取り組んでいる方からバトンを受け取ります。

 

佐伯市シングルシード協議会 宮本新一さん
訪ねるのは、福岡県在住の大学3年生、古川あかねさん。
大学では法律を学んでいて、ジェンダー平等に関心を持っているそう。

彼女がフェリーに乗って着いたのは大分県・大入島。
宮本さんの案内で、早速牡蠣の養殖場へ。そこには、ずらりと並んで浮かぶ黒いボックスが。中を見るとたくさんの牡蠣が。
すると宮本さん、この養殖方式には欠かせないという特殊な装置がついた船を動かし、次々にボックスを回転させ始めました。
こうすることで、ボックスの中の牡蠣に適度なストレスが加わり、旨味が増すのだそうです。
そうして育った牡蠣は自動でらくらく回収。作業量は減り、収穫量は増える一石二鳥のシステムなんです。

宮本さんの住む大入島は、かつては漁業が盛んな島でした。
ですが現在では漁師だけではもうけにならず、島を離れる人が増加。かつて2000人ほどいた島民も
今では600人に・・・

島に漁師を呼び戻し、美味しい牡蠣を広めたい。
宮本さんは漁師という仕事そのものを良くしたいという思いから、牡蠣の養殖方法を試行錯誤し、
現在のやり方にたどり着きました。
しかし、個人がいちから養殖を始めようとすると、高額な設備投資が必要になります。
そこで宮本さんは団体を設立し、高額な機械をシェアできる仕組みを整えました。
人手も作業量も減らしつつ、家族との時間も増え、安定した収入が得られる。
さらに男性ばかりの職場と思われてきた漁師の世界に、女性も参加しやすい環境が生まれています。

大好きな大入島の海で一生漁師したい!そんな宮本さんの熱い思いが
日本の漁業全体を変えるきっかけになっています。

「漁師の生活を豊かに変える」
宮本さんのはじめたSDGsぜひご覧ください。