放送内容

NPO循環生活研究所 理事長:永田由利子さん・理事:たいら由以子さん
みんなのごはん 岩溪寛司さん

NPO循環生活研究所 理事長:永田由利子さん・理事:たいら由以子さん

「レジ袋有料化が始まって、生ゴミを入れる袋がなくなった」なんて声を耳にします。
食事を作るとどうしても出てしまう、野菜の切れ端などの生ゴミ。
今一般世帯のほとんどが生ゴミをそのまま捨てていて、9割以上が焼却処分されています。
「これを捨てずに有効利用できたら」
今日はそんな取り組みをしている方々をご紹介します。

 

NPO循環生活研究所 理事長:永田由利子さんと理事:たいら由以子さん
訪ねるのは、大学生2年生の小渕凜太さん
ホテルでのアルバイトで大量の生ゴミが捨てられるのを目の当たりにし
衝撃を受けたことがあるそうです。

まず見せてもらったのが、ダンボール製のコンポスト。
コンポストとは堆肥を作る容器のこと。米ぬかや泥炭などに野菜くずを混ぜ置いておくと、
微生物が野菜を分解、栄養分の多い堆肥が出来上がるという仕組み。
この堆肥を使うと美味しい野菜も作れちゃう。手伝わせてもらうと、作業はとっても簡単。
これで生ゴミを捨てずに済んで堆肥までできるのだったらいいことづくめ。
永田さんやたいらさんもそう思って活動を始めたんだそうです。

ところが、生ゴミを置いておくと出る水分や匂い、寄ってくる虫。
堆肥ができても、使いみちがなく持て余す。
コンポストを普及させるために超えなければならない壁はいくつもありました。

ダンボールでできたコンポストはその解決策の1つ。
紙が水分を吸ってくれるし、防臭効果もあり、安価で手が出しやすい。
さらには、使うあてのない人たちのために、堆肥を定期的に回収
みんなで使える農園を作って活用する仕組みづくりにも取り組みました。
堆肥と引き換えに野菜をもらえる楽しみも。

コンポストの普及は地域環境を良くし、住んで楽しい町づくりにも繋がっていたのです。

捨てればゴミになるものも、活かせば資源になって、日々の楽しみにもつながる。
循環生活研究所がはじめたSDGsぜひご覧下さい。


 

みんなのごはん 岩溪寛司さん

みなさん「ビーガン」という言葉、聞いたことがありますか?最近いろんなところで
使われることが増え始めています。この言葉1944年に英国で「Vegetarian(ベジタリアン)」の頭とおしりの文字を取って作られました。「動物に対して優しく」という思想から生まれた「ベジタリアンよりもより徹底した菜食」。肉など動物自身を食べないのはもちろん、動物が生命をつなぐために作る「乳」とか「卵」なども避けるため「完全菜食」という言葉で紹介されていたりします。
実はこの食事のスタイル、SDGsとの関係も深い。
今日はこの「ビーガン」を世に広めることでSDGsをはじめている方が登場します。

 

「みんなのごはん」 代表取締役 岩溪寛司さん
ビーガン食の企画・プロデュースをする会社「みんなのごはん」を6年前から始めた岩溪さん。今までにない、ユニークなビーガン食を数多く作っています。
訪ねるのは大学2年生、三田萌日香さん。新型コロナ感染症の自粛期間に、家でお母さんと料理に励み、いま「食」への関心が高まっているそうです。

まずはビーガン食を味わってみます。ミートソース風のソースがかかったパスタに、チーズらしきものが塗られているピッツァ、そして、クリームのようなものがホイップされているアップルパイ。えっと、動物由来のものは何も使っていないんですよね・・・
大豆を使った植物由来の肉、豆乳を使ったチーズやクリーム、動物由来のものを使わない料理方法は近年かなりの進歩を遂げています。その理由は、ビーガン食への関心、ニーズの高まり。その大きな理由の1つがSDGsでした。

豚肉を食べることを禁じているイスラム教・ユダヤ教、多くの肉を食べないヒンドゥー教など、肉食を禁じている宗教の信仰者は世界に数多くいます。「ビーガン食」なら、彼らのほとんどが食べることができ、誰も取り残さない、食のバリアフリーが可能になるのです。さらに、環境の面でも「ビーガン」はSDGsによりふさわしい食べ物だと言えるの
だそう。今後ますます注目が集まりそうな「ビーガン」を身近に感じてもらうために。
岩溪さんがはじめたSDGs、ぜひご覧下さい。