放送内容

#12

原田左官工業所 原田宗亮さん
おてらおやつクラブ 代表:松島靖朗さん・事務局:野田芳樹さん

原田左官工業所 原田宗亮さん

子供のなりたい職業人気ランキングでこの20年間ずっとトップ10入りしている「職人」。
長い修業を経て身につけた匠の技、手に職のある人ってかっこいいですよね。
今回はそんなみんながイメージする「職人の世界」に新しい風を吹かせている人が
登場します。

 

原田左官工業所 原田宗亮さん
原田さんが社長を務めているのは、左官―建物の壁や床、土塀などを
コテなどを使って塗る仕事の職人たちを束ねている会社。

若い職人が集まってきて社員の平均年齢35歳! 
女性職人が5人に1人と平均よりずっと多い!
しかも、離職率は5%代で平均よりずっと少ない! 
というホワイト企業ぶりで注目を集めています。

バトンを受け取るのは瀬戸りこさん
就職活動中でいろんな仕事に興味がある、大学4年生

作業場を訪れた瀬戸さん、一日修業体験をさせてもらうことになりました。
そこで出てきたのは大画面モニター!
お手本となる職人の動画を見て、真似してみる。さらに自分の姿も動画で撮影。
見比べて、改善点を見つけたらまた真似してみる。
まるで、スポーツ選手のようなトレーニング方法は「モデリング」と呼ばれています。
従来の「技は盗め」という職人修業とはまるで違うアプローチですが、これにより
今まで半年かかって習得していた技を早い人は1か月でできるようになったのだとか。

古くからの職人たちからは抵抗のあったこの仕組みを導入するきっかけは、夢を抱いて
入社してきたものの挫折してしまう若者たちの情熱を「生かしたい」と思ったことでした。

目の前の人を生かすことは職場や社会を生かすことにもつながる。
原田さんのはじめたSDGsぜひご覧下さい。


 

おてらおやつクラブ 代表:松島靖朗さん・事務局:野田芳樹さん

法事やお墓まいりでお寺に行く時、仏様へのお供え物として、お菓子や果物等を
持っていきますよね。今回はその「お供え物」から始まったお坊さまたちの活動を
ご紹介します。

 

おてらおやつクラブのみなさん(代表:松島靖朗さん・事務局:野田芳樹さん)
おてらおやつクラブとは、お寺に集まった「お供え物」を
困窮する子供たちを支援する団体におすそ分けして、
おやつとして役立ててもらう取り組み。
2020年9月現在、1509寺院が参加し、474の団体にお供え物を提供しています。おやつを受け取った子どもたちは月間でのべ1万人!

バトンを受け取るのは奥森皐月さん
SDGsの学生団体を運営し、社会貢献には関心があります。

愛知県の林昌寺さんで行われる月に一度の活動をリモートで見学させてもらいます。
集まったたくさんの「お供え物」を賞味期限ごとに分類し箱詰めしていく
ボランティアさん。この時、同封しているのがおすそ分け送付状。
内容は手書きの短いメッセージ。これが大好評。
お供え物を通じて繋がるご縁。お菓子と同じくらい、見守ってくれている人の存在が
子どもやお母さんお父さんを励ましているのだそうです。

今、日本では約280万人の子供たちが貧困状態にあると言われています。
けれど日本にあるお寺の数も全国で約7万7000社もある。
「おてらおやつクラブ」が広げていけるご縁はまだまだ先がありそうです。

お坊さまたちがはじめたSDGsぜひご覧下さい。