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#174

「奥入瀬渓流を見守る画家」(青森県・十和田市)

今回のみらい遺産を紹介してくれるのは、斉藤孝治さん(71歳)。
奥入瀬渓流を描く油絵画家で、地元十和田市出身。半世紀以上にわたって、ふるさとである奥入瀬の四季を描き続けてきました。奥入瀬渓流は青森県を代表する景勝地で、
国の特別名勝・天然記念物。十和田湖から流れる水が、千変万化する川の景観を作りだし、
春の新緑や秋の紅葉シーズンは大勢の観光客で賑わいます。
なかでも「石ヶ戸(いしげど)の瀬」は有名な景勝地のひとつ。斉藤さんはもちろん、多くの写真家や観光客に愛されてきましたが、この冬、河畔のブナの樹が雪の重さで折れたことで風景が一変。
川をまたぐ倒木が見通しを遮り、風景は損なわれてしまいました。
現在斉藤さんはこの場所に100号(162cm×130cm)の大判のキャンバスを持ち込み、新作に取り組んでいます。変わってしまった風景を、あえて描こうとする斉藤さんの思いとは?