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#64

「街道の愉しみ 笹子追分人形」(山梨県大月市)

江戸城と甲府を繋ぐ甲州街道の一番の難所とされた笹子峠の小さな集落に、400年にわたり受け継がれた人形浄瑠璃「笹子追分人形」が残っています。座員は全て地元の人々。元々その歴史は。笹子にあった宿場町に泊まる旅人を楽しませようと、始めたものです。

 今回、みらい遺産を紹介してくれるのは、笹子追分人形の保存会会長、天野茂仁さん。
かつて交通手段の発達と共に笹子峠を歩いて越える旅人は消え、宿場町も消え、町の少子化で人形浄瑠璃も跡継ぎを失い、1994年の公演を最後に活動は休止に。
実は笹子追分人形は、一度その伝統が途絶えたことがある。江戸から明治、そして昭和へ…
 その10年後・・・追分の人形浄瑠璃を復活させようと立ち上がったのが天野さんたちでした。
村人たちに声をかけ、10年振りに大月市の式典で公演を実現。いまも年10回ほどの公演を行っています。仕事を終えて集まる、日々の稽古。笹子追分人形を後世に遺したいと、仲間と共に情熱を注ぐ天野さんの想いとは?