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#57

「夫婦で育てた芝桜園」(鹿児島県姶良市)

桜島を望む、鹿児島県姶良市。
その西の端、蒲生町白男集落は、昔ながらの田園の里です。
人々はこの谷あいの土地でお米をつくり、暮らしを営んできました。

田植えを控えた4月なかば、この静かな郷の山の斜面に姿を現すのが、
ピンク色のシバザクラの絨毯です。
今回、「みらい遺産」を紹介してくれるのは、
このシバザクラ園を守る徳重キクさんです。

実はこの花畑、キクさんにとっては亡き夫の大切な忘れ形見です。
7年前、苗をもらったのがきっかけで夫の次男(つぎお)さんとふたりで育て始めたシバザクラ。
育て続けて今では20000株。
その見事さが次第に評判となり、最盛期には1日1000人以上の見物客が訪れる、
町の名物になりました。

夫・次男さんが1年前に亡くなり、今は長男の初男(はつお67歳)さん夫婦と一緒に
花の世話を続けています。
静かな山里に咲くシバザクラの花と、人々の笑顔を見守るキクさん。その想いとは・・・?