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#56

「日本一 蒲生の大楠」(鹿児島県姶良市)

平安時代に創建された蒲生(かもう)八幡神社。
900年以上つづくこの神社の境内にそびえ立つ、空を覆い尽くすほどの、大きなクスノキ。
24メートル以上ある胴回りは日本一の太さ。
高さ30メートル、推定樹齢は1500年。
大正11年には「蒲生の大クス」として国の特別記念物に指定された
この木は長年、霊木として土地の歴史を見守ってきました。

今回、「みらい遺産」を紹介してくれるのは、
蒲生神社で氏子総代をつとめる辻三男さん。
蒲生の集落で生まれ、この大クスを見ながら育ちました。
三男さんは、子どもの頃、木の幹に開いた大きな洞(うろ)の中で遊んだと言います。

昭和60年、大型台風の来襲で、枝が何本も折れる被害を受けましたが、
人々は知恵を出し合い専門家の力を借りて必死に治療を施し、かつての勢いを取り戻しました。

4月は大クスがの葉が生え変わる「葉替わり」の時期。
今年も若葉が盛んに萌えだし、新しい季節の巡りを伝えています。
共にこの地で生きてきた大楠に、いま、三男さんが寄せる想いとは?