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#47

「上桧木内の紙風船上げ」(秋田県仙北市)

今回、「みらい遺産」を紹介してくれるのは、秋田県仙北市の中嶋正樹さん(65歳)。
雪深いこの集落が、年に一度の盛り上がりを見せる伝統行事、
「上桧木内紙風船上げ」の保存委員会会長を務めています。

美人画や武者絵、そして願い事が描かれた紙風船が雪国の夜空に舞い上がる、紙風船上げ。
そのはじまりは、江戸時代の科学者である平賀源内が、銅山の技術指導に訪れた際に、
熱気球の原理を応用した遊びとして伝えたとも言われています。

紙風船はすべて手作り。
上桧木内の8つの集落住民が、子供からお年寄りまでほぼ総出で紙風船作りに参加します。
早いところでは前年11月から、週末や夜に公民館に集まり、
紙の裁断から絵柄の選定、描き方といった一連の作業を皆で進めます。

最後に、紙風船の内側にしたためるのは、集落の皆の願い事。
中嶋さんは、どんな想いを込め、紙風船を打ち上げるのでしょうか―