BS朝日

バックナンバー

#35

「太陽と海の恵み 田子節」(静岡県西伊豆町)

今回の「みらい遺産」を紹介してくれるのは、静岡県西伊豆町田子地区に暮らす、
芹沢 里喜夫さん(76歳)。

芹沢さんは明治15年創業の鰹節工場の4代目。
田子地区でつくられる鰹節は「田子節」といわれ、
何度も天日干しを繰り返して乾燥させる独特の製法で作られています。

その特徴は、直火で燻してカツオを乾かすこと。高温の煙が旨みを中に閉じ込めます。
2週間、少しずつ燻して美しく仕上げていきます。

さらに、鰹節菌というカビの一種を付着させ、専用の室で醗酵させます。
これには水分を吸収するとともに、うまみ成分を増やす働きがあります。

そして晴れた日には、工場で天日干しの光景が見られます。
天日干しによる乾燥と、菌による醗酵をくりかえし、半年近くかけて鰹節は完成します。

伝統の製法を守るこの道58年の芹沢さん。
自然の力を借り、丹精込めてつくりあげる鰹節に込めた想いとは・・・?