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#31

茨城県 利根町/東京都 銀座 のみらい遺産「絆を運ぶ行商」

今回の「みらい遺産」を紹介してくれるのは、
茨城県利根町に住む石山文子さん(85歳)。
62年間銀座に通い続ける行商人です。

背中に背負った大きなかごの中に、地元茨城の採れたて野菜をぎっしり詰めて、
電車で一時間半かけてやってきます。

戦後間もない食糧難の時代、
千葉や茨城の農村から食料を届ける行商人が、東京の危機を救いました。
黒いかごを背負った姿から〝カラス部隊″と呼ばれ、
当時7000人もいた行商人のために、専用の列車が運行したほど。

しかし、街の復興と共にその姿は消えてゆき、
かつては大勢いた石山さんの行商仲間もあと一人を残すのみ。
85歳を迎えた今、30キロもの荷物を背負うのは一苦労。
それでも通い続ける石山さんを、いま支えている想いとは・・・?