BS朝日

バックナンバー

#28

岐阜・郡上八幡のみらい遺産 「清流が育む 郡上本染め」

今回の「みらい遺産」を紹介してくれるのは、
四百年の伝統を誇る「郡上本染」の職人、渡辺庄吉さん(79歳)
「岐阜県重要無形文化財」にも指定されています。

郡上八幡は、美しい水の町として知られています。
“宗祁水”という名の湧水は、全国名水百選に選ばれた、町のシンボル。
最古の水路“いがわ小径”には、澄んだ水の中を悠々と泳ぐ鯉の姿。
防火用にひかれた用水路は、水道水が敷かれてから久しい今も、町の人々の生活用水として大切に使われています。

渡辺さんのお店は、郡上八幡に創業して四百三十年。
14代にわたり、江戸時代と変わらない伝統技法で染め続けてきました。
作品を一目見れば、「郡上本染」にしか出せない藍の色の深さに驚かされます。

今も天然の藍を使い、甕で醸成した藍の液に布を浸し染めては水で晒すという、江戸時代からの染色法で、14代つづく藍の色を守りつづけてきました。

どこまでも深い藍の色をめざす渡辺さんにとって、
清流の町・郡上の水とは、一体どんな存在なのでしょうか・・・?