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#254

アメリカ国内の独立国
ナバホ・ネイションの現実

日本ではほとんど知られていないアメリカ最大のネイティブ・アメリカン居留地「ナバホ・ネイション」の旅、第4弾。独自の大統領や憲法を持ち、裁判所や警察組織も整備された「独立国」です。しかしそれ故に多くの問題も抱えています。水道や電気などのインフラの状況は?教育や治安は?コロナ禍では1000人以上が亡くなるなど厳しい現実も。米連邦との争いの歴史を紐解きながら、「ナバホ国」の今を町山が徹底解説。

 


 

“ナバホ・ネイション”が抱える課題
米国最大のネイティブ・アメリカン居留地“ナバホ・ネイション”の旅。世界有数の景勝地「モニュメントバレー」や、魅力的なナバホグルメがある一方で、ナバホの人々は生活や健康面の問題も抱えている。
今回は“ナバホ国”が抱える現在の課題を、町山智浩が徹底解説!

 

雄大なナバホ族の聖地モニュメントバレー
町山が、ナバホ族の聖地「モニュメントバレー」を訪れた。ナバホの人々にとって、聖地の岩山にはそれぞれ特別な意味があるという。
様々な形の岩山の中でも有名なのは、尖った“トーテムポール”。ここではクリント・イーストウッドが、迫力のある映画「アイガー・サンクション」(75)を撮影した。撮影当時のことを、ナバホ族の女性の長老 エフィ・ヤジーさんに語ってもらった。

 

<商品情報>
「アイガー・サンクション」ユニバーサル思い出の復刻版 ブルーレイ:4,620円(税込)/通常版DVD:1,572円(税込)
・発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
・メーカー商品ページURL: https://www.uni-100.com/catalog/25440/

 

伝統を守りながら進化するナバホ料理の魅力
モニュメントバレーの玄関口となる町・カイエンタにある人気レストラン「アミーゴ・カフェ」で、ナバホ料理を堪能!
「マトン トスターダ・プレート」は、ナバホの人々には欠かせない食材・マトンを使った料理。「スリーシスターズ・ブリトー」は、元々メキシコ料理だったものに、オーナーがナバホの文化を取り入れてできあがったという。ナバホの伝統料理「揚げパン」は、具材にエビやマンゴーなどを使用した進化版!

 

<アミーゴ・カフェ>
・住所: US HWY 163, Kayenta, AZ 86033
・電話:928-697-8448
・公式HP:https://www.amigocafekayenta.com/

 

コロナ禍で大打撃を受けたナバホ国の悲劇
「アミーゴ・カフェ」オーナーでナバホ族のジュリーン・プライスさんが、ナバホの人々がコロナ禍で受けた大きな被害について語ってくれた。ナバホ国は人口約17万人のうち、新型コロナで1300人以上が死亡している。

 

先住民の深刻なアルコール問題
ナバホ族のアルコール問題について、町山が解説。先住民の人たちはアルコールに耐性が無いため、アルコール中毒になる率が非常に高いという。ナバホ国ではアルコールの販売が一切禁止されているが、こっそり飲んだりする人が多いため非常に問題になっている。

 

米国の中の独立国・ナバホ国と連邦政府の関係
米国の中にありながら、独自の憲法・大統領などを持ち、独立国としての社会を形成しているナバホ国。連邦政府との関係はどのようになっているのか?ナバホ族のゲイリー・ホリデーさん(80歳)に聞いた。
町山はナバホ国で、水タンクを積んだトラックが行き来していることに驚いたという。ナバホ国は砂漠の真ん中にもかかわらず、水道管が通っていない。水道をめぐる連邦政府との闘いについて、町山が解説。

 

ナバホ族のLGBTQ事情と同性婚への考え方
ナバホ国では、同性婚を認めるかどうかで近年議論になっているが、これは通常とは違う伝統に基づく変わった事情がある。ナバホ族にとってLGBTQは当たり前に存在していたため、連邦法で同性婚が認められ、逆に混乱を招いているという。

 

A24製作のLGBTQに関する話題作を解説
映画「インスペクション ここで生きる」は、監督自らの体験をもとにゲイの青年エリスの葛藤を描いている。
映画の主人公と同じく、ゲイであることを理由に家を追い出されてホームレスになったというエレガンス・ブラットン監督。その後、海兵隊に入ろうと思ったきっかけは何か?そこでどのような体験をしたのか?町山がインタビューした。

 

映画「インスペクション ここで生きる」公式サイト:https://happinet-phantom.com/inspection/