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#251

ナバホ族の聖地
モニュメント・バレーをゆく

アメリカ西部の3州にまたがり、四国の約4倍の面積をもつアメリカ最大のネイティブ・アメリカン居留地「ナバホ・ネイション」をご存じだろうか。ここは独自の大統領と憲法、最高裁判所や警察組織なども持つ独立した一つの国家として成り立っています。日本ではほとんど知られていないアメリカ内“独立国”ナバホ国を町山が徹底解説。一回目の今回は「ナバホ族の聖地」であり、映画ファンにとってもなじみ深いモニュメント・バレーを訪れ彼らのスピリットに迫ります。

 


 

ナバホ族の聖地 モニュメントバレーを徹底取材
アメリカ最大のネイティブ・アメリカン居留地「ナバホ国」。ここは3つの州にまたがり、コロラド州と隣接する広大な高原砂漠地帯で、独自の大統領と憲法を持つ独立国。
今回は、日本ではほとんど知られていないナバホ国の旅・第1弾。ナバホ族の聖地であり、西部劇でお馴染みのモニュメントバレーを訪れ、町山智浩が彼らのスピリットに迫る!

 

米国の中の“独立国”ナバホ国
アメリカ先住民ナバホ族の準自治領「ナバホ国」は、北海道より少し小さいくらいの面積だが、人口は約17万人しかいない。米国先住民が、いかにして政治的な独立を勝ち取ったのか、町山が解説。
ナバホ族の居住地域「モニュメントバレー」は、西部劇の舞台としても有名。ジョン・フォード監督は「駅馬車」(39)など、西部劇をほとんどここでロケーションしている。

 

モニュメントバレーを照らす聖なる日の出
町山がナバホ国を取材。ナバホ族のタイ・ビゲイさんに、モニュメントバレーを案内してもらう。
まず連れて行ってもらったのは、タイさんとっておきの絶景が見られる日の出ポイント。ナバホ族の聖地にある様々な形の岩について教わった後、美しい日の出を満喫!ナバホ族には「太陽は待ってくれない」という伝統的な教えがあるという。

 

ナバホ族よりも遥か昔に住んでいた“アナサジ族”
町山が、「太陽の目」と呼ばれる奇岩と記念撮影。その後、先住民族「アナサジ族」の人たちが作ったアートを見せてもらった。アナサジ族は、現在のナバホ国に以前住んでいた民族だが、14世紀頃に忽然と姿を消したといわれている。モニュメントバレーには、彼らの壁画が残されていた。

 

モニュメントバレーの圧倒的なスケールを体感
続いて案内されたのは、「耳」と呼ばれる岩山。近くまで行こうとしたが、見た目以上にかなりの距離があり、町山の足には疲労が溜まっていく…。ようやく辿り着いた町山は、何故か「耳」に向かって願い事を叫ぶ!?

 

モニュメントバレーに響き渡るナバホ族の歌
続いて訪れたのは「ビッグホーガン」と呼ばれる岩。「ホーガン」は「家」という意味で、大きな家のような形になっている。ここはナバホ族の娯楽の場所で、楽器の演奏などもするという。タイさんが歌ってくれたセレモニーの歌に、町山も感激!