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【Episode 28】ネパール篇
Singing Through the Woods (言の葉)

ヒマラヤ山脈を仰ぐ崇高な大自然に育まれたネパール。
今も中世の面影が残る古都バクタプルに立つと、日本の飛鳥時代にタイムスリップしたような、日本的文化のルーツを濃厚に感じる。
様々な民族が交錯するネパールの歌や踊りの伝統は、仲間との結びつきを深め、変わらぬ大切なものを胸に前進する力となる。
「ガイネ(ガンダルバ)」と呼ばれる放浪歌人は、古より音楽を生業とする吟遊詩人。村から村へと旅をして、家々の軒先で、戦地から故郷の家族への伝言や、恋文や神話やニュースを歌い聴かせ、遠く離れた人々の心を結んできた。「100の音色」を意味する「サーランギ」という木彫の弦楽器を奏でて歌う。
ネパールの素朴で美しい歌は、変わりゆく時代の中で私たちが忘れてはならない大事なものを思い出させてくれる。

【参加アーティスト】

Anjan と Bartaはガンダルバを今に伝える音楽家。Bartaはガンダルバの音楽家一族に生まれ、古より男性のみが演奏してきたサランギを、女性として初めて演奏する音楽家だ。

NIGHT(ナイト)は、伝統音楽を学びながら、時代の新しい伊吹を伝える若者たちによるグループ。ネパールの様々な地方を訪れ、隠れた山村に残る民謡や古典楽器を採集発掘し、自分たちの音楽にとり入れながら子供達や社会に伝え、ネパールの伝統音楽を生き生きと新たな形で現代に蘇らせる。