バックナンバー

【Episode27】イランの歌声編

イランは「詩の国」と呼ばれる。詩と共に生きて、詩とともに死ぬとも言われるほど、古より詩を大切にしてきた文化を持つ。恋も喜びも、哀しみも嘆きも、伝えたい心を詩に表し、人々の心を強く結んできた。
Mahsa Vahdat (マーサ・ヴァーダット)は、イランのテヘランに生まれ、ペルシャの古典音楽を継承するボーカリスト。世界を旅しながら、自らも詩を創作し、遥かな故郷への愛を歌う彼女の声は深く心に染みる。
彼女の音楽活動の拠点でもあるノルウェーのオスロで、彼女の詩への思いと歌を追う。ノルウェーのピアニストとベース奏者の協力のもとに、一期一会のコラボレーションが実現。そして、彼女の妹であり同じくボーカリストとして活躍する
Marjan Vahdat (マルジャン・ヴァーダット)も加わり、二人によるア・カペラの歌声は、古と今を結び、国境を越えて世界を結ぶ魂のメッセージだ。

マーサのメッセージ( CD “A CAPPELLA ~the sun will rise”より)
私の声は 故郷
私の体は 奏でる
歌は 愛と熱望と自由のために
一瞬の真が永遠となるように
ほとばしる熱情の歌で
アルボルズ山脈へと飛び立つ
世界のどこにいようが 私は歌う
降り注ぐ光と 私の命を織り交ぜて
 
My voice is my homeland.
My body is my instrument.
My songs are about freedom.
Love and longing.
My work is to trust the moment
and make it eternal.
In the most passionate
Moments of my singing,
I fly to the landscape of the
Alborz mountains.
Wherever in the world I sing,
The rays of their sun
Interweave with my breath.
Mahsa Vahdat