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【Episode14】“Echo” 共鳴

南米アンデス山脈は、インカ時代の遺跡も残るフォークロアの宝庫。チリやボリビアの国境にも近いアルゼンチン北西部には、豊かな民族音楽が活き活きと息づいている。
鉱物が虹色の地層を描く谷を越え山深く登って行くと、先住民の村がある。週末になると人々はペーニャ(民族音楽を奏で皆が集う場)で、音楽とダンスに熱狂し互いの心を通わせる。
フォルトゥナト・ラモス(Fortunato Ramos)は、農民であり教師であり、アコーディオンを奏でる音楽家、作家でもある。巨大サボテンの谷で響かせてくれた物干し竿のような民族楽器は、エルケ。象の鳴き声のような音を出す。
サンポーニャの笛を奏でるトゥクタ・ゴルディーリョ(Tukuta Gordillo)は言う。
「楽器を奏でる事は一人前の男としての役目。音楽はコミュニティに必要なもの。自然も社会も音楽も、美しいハーモニーが大切だ。」