放送内容

#47

テレメンタリー2017「知床羆 世界遺産の距離」

世界遺産の知床半島の中央部ルシャ。ヒグマの生息地だが増え続ける観光客とのニアミスが問題になっている。ヒグマの王国で崩れつつある野生と人間の距離を考える。
知床半島の中央部「ルシャ」。鳥獣保護区のため、立ち入りは禁止されている。HTBは国の特別許可を得て、ルシャでヒグマの撮影を続けている。
2017年、ルシャに3兄弟のクマが生まれた。研究者によると、ルシャで一度に3頭が生まれるのは7年ぶり。DNA鑑定でみなオスだと分かった。
ルシャから一歩外に出ると、そこは世界自然遺産の観光地だ。
 
ヒグマを至近距離で撮影しようとする人、エサをあげる人、食べ物を放置しその味を覚えさせてしまう人。
人慣れしてしまったヒグマは、威嚇弾で何度追い払われようと、山に去ろうとしない。人に近づいていく。人の食べ物を求めるようになってしまう。
人身事故を起こさないため、ヒグマは駆除される。世界遺産で繰り返される射殺。「ヒグマの王国」知床で崩れてしまった、野生と人間との「距離」を問う。
 
【ナレーター】
阿部幹雄(ビデオジャーナリスト)
 
【初回放送】北海道テレビ放送:2017年12月9日