放送内容

#28

こどもホスピス ~いのち輝く“第2のおうち”~

小児がんや心臓の病気など、“命を脅かす重い病気”と闘っている子どもたちは、国内に2万人以上いるとされている。治療の間、子どもたちはそれまでの日常から切り離され、いつ終えるともわからぬ入院生活の毎日が続く。苦しくても治療の結果、快復できればいい。でも、そうでなかったら・・・。
大阪市鶴見区の小児ホスピス「TSURUMIこどもホスピス」を訪れるのは、「人生の大半を『治療』が占めてしまう」子どもたち。国内初の民間小児ホスピスとして2016年春にオープン。砂遊びやプール遊びなど、病院では経験することが難しい遊びが、ここでなら家族と楽しむことができる。看護師や保育士といった資格を持つスタッフが、病院と連携をとりながら、病気の子本人と、そのきょうだい、親のケアにあたるのだ。
目のがんと闘ってきた女の子がホスピスでつくった“お友達”は、50歳も上の女性スタッフだった。女の子の母は誰にも話せなかった悩みを、ここでなら打ち明けられた。
「いち人間としてその子の友達になれるか。そのご家族の友人のように寄り添えるか。そのような関係を日々作り出しています」(TSURUMIこどもホスピス・水谷綾さん)
こどもホスピス――。そこは決して悲しみに満ちた場所ではない。人の温もりに包まれながら、“深く、懸命に生きる”子どもと家族の姿を追った。
 
【ナレーター】桂紗綾(ABCテレビアナウンサー)
 
【初回放送】朝日放送テレビ:2022年9月18日