放送内容

#21

良心の実弾~医師・中村哲が遺したもの~

アフガニスタンで医療活動や用水路建設などの人道支援を行っていた福岡市出身の医師、中村哲氏が凶弾に倒れたのは2019年12月4日のことだった。西南学院大学チャペルで行われたお別れ会には約5000人が集まり、会場に入れない人が続出するなど福岡でも多くの人に衝撃を与えた。
KBCに残る最も古い中村医師の映像は1985年1月。医師としてパキスタンに赴任した翌年に撮影されたインタビュー映像だ。その中での言葉に驚かされる。「何か向こうで残るものを一つは作っていきたい」。その25年後に完成させ、砂漠に緑を蘇らせる用水路を暗示しているかのようだった。
なぜこれほどまでに人の心を動かすのか。彼はアフガンの地に何を求めていたのか。家族、支援者、部下、旧友・・・数多くの証言と過去の映像から中村医師の生涯を紐解く。アフガンの大地に、人々の心に彼が遺したものとは。
 
【ディレクター】
河村聡
 
【初回放送】九州朝日放送:2020年5月29日