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#68

徳川の絶景庭園と匠の技
〜今 二条城周辺が面白い!〜

京都市街地のほぼ中央に位置する世界遺産・二条城では、今年9月、18年ぶりに本丸御殿が一般公開されます。そこで今回は、人気歌舞伎俳優の坂東彌十郎さんが、今、注目の二条城周辺を「絶景」「歴史」「文化」「食」、これら4つのテーマで巡ります。
まず「絶景」を目指して、二条城の中へ。二条城の絶景と言えば、江戸時代の初め、小堀遠州によって改修された二の丸庭園が知られていますが、今回は、二条城の北に位置する名庭「清流園」へ。こちらで今、期間限定で楽しめる絶景が、通常非公開の「香雲亭」から見る「清流園」。特別朝食「京のゆば粥御膳」を味わいながらその景色を堪能します。
続いて楽しむのは「歴史」。訪れたのは、二条城から南へ歩いて10分程の「二條陣屋」。江戸時代、二条陣屋の近くには、京都町奉行所があり、様々なお裁きが下されていました。二條陣屋は、そのお裁きに関わる人たちが宿泊するための施設「公事宿」。中にはトラブルを抱えた人もおり、その護身のため、そこかしこに施された、様々なからくりとは?

続いて、貴重な「文化」に触れるため向かったのは、二条城の北に位置する西陣。「高級絹織物の街」として知られるこの地で伝統を受け継ぐ「佐々木能衣装」。佐々木家の当主で、「職人の人間国宝」とも呼ばれる「文化庁選定保存技術保持者」、佐々木洋次さんの案内で、約600年の歴史を誇る日本の伝統芸能・能楽の衣装を拝見。また特別に、工房で手機(てばた)と呼ばれる織機から能衣装が生み出される様子も見せて頂きます。時代を超え受け継がれてきた先人の知恵と、職人たちの高度な技法に感動。弥十郎さんも、緻密な機織りを体験します。
さらに二条城エリアの魅力を「食」で楽しもうと訪ねたのは、日本料理の名店「おが和」。夏の京野菜をいかした料理を堪能します。
幼い頃、京都で暮らし、この地に馴染みの深い彌十郎さんも、新発見の連続です。


【専門家出演者】
●歴史作家
 河合 敦さん