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#67

京都の夏の華やぎ

京都では、祇園祭前祭の山鉾巡行を迎えると、梅雨明けとともに夏が始まり、五山送り火とともに夏が終わると言われています。俳優・中村雅俊さんが、暑い京都の夏を彩る風物詩を訪ねる旅に出かけます。
7月17日に行われる祇園祭前祭の山鉾巡行。今回、特別に先頭を行く長刀鉾と一緒に街を練り歩くことが許されたのです。テレビでは滅多に観ることができない山鉾巡行出発前の雰囲気を肌で感じます。そして山鉾巡行のスタートを告げるお稚児さんによる「しめ縄切り」や、巡行がくじ通りに進んでいるかを確認する儀式「くじ改め」、重さ10トンにも及ぶ山鉾が交差点で方向転換をする大迫力の「辻回し」を間近で体感。なぜ山鉾巡行が行われるのか?それには八坂神社の御祭神と深い関係がありました。

名作庭家・7代目小川治兵衛が作庭した見事な庭園を持つ「がんこ高瀬川二条苑」では、鴨川沿いに並ぶ納涼床でひと休み。川の流れと川風で涼を取るこの夏の風物詩の始まりには、祇園祭が大きく関わっていたといいます。その関係とは?
四条通りを西へ行き、松尾大社にも足を運びます。1200年以上の歴史を誇るこの社では、境内に飾られた800もの風鈴が奏でる涼やかな音色を楽しみます。風鈴の意外な歴史も紐解き、さらに本殿の奥に流れ落ちる滝に癒されます。
祇園で暖簾を掲げる竹茂では、厳選された夏の旬の食材を珍しい串鉄板焼きでいただき、その美味しさに舌鼓を打ちます。
そして日が暮れ始める夕方、八坂神社の神様を乗せた御神輿が四条にある御旅所まで向かう「神輿渡御」を見学。「ほいっと! ほいっと!」の掛け声とともに高々と神輿を担ぎ上げる「差し上げ」を目の前で体感します。
暑い夏を知らせる風物詩に出会い、長い歴史を誇る京都の魅力を再発見します。


【専門家出演者】
●まいまい京都 代表
 以倉 敬之さん