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#115

最高位の禅寺・南禅寺 禁断の扉を開く

日本で“最も高い格式を持つ禅寺”であった「南禅寺」。京都屈指の人気スポットでありながら、その格式ゆえ、これまでほぼ許されなかった内部の撮影が、今回、番組で特別に許可されました。禁断の扉の先には一体何があるのか? 俳優の宇梶剛士さんが迫ります。
日本三大門のひとつに数えられる「三門」。楼上へと登り、まずは石川五右衛門の名台詞で知られる絶景を堪能します。そして、1つ目の禁断の扉である、楼上の中へ。祀られていたのは、徳川家康と若くして南禅寺の住職を務めた金地院崇伝の像。なぜ、この場所に家康の像が。
2つ目の禁断の扉は、法式行事や公式の法要が行われる南禅寺の中心地「法堂」。中には本尊・釈迦如来像が祀られていました。そして、ひと際目を引くのが天井に描かれた巨大な龍の画。この龍が描かれている意味とは?
かつては住職の住まいであった国宝の「大方丈・小方丈」。大方丈の前に広がる見事な庭園を鑑賞します。そして「大方丈・小方丈」の禁断の扉を開け、一般参拝者が入れない場所へ。普段は遠くからしか見ることのできない貴重な襖絵を、間近で拝見します。それは日本絵画史上最大の絵師集団「狩野派」の中でも屈指の天才と言われ、徳川幕府の御用絵師を務めた狩野探幽の最高傑作。さらに探幽の祖父で、豊臣秀吉から庇護を受けていた狩野永徳の襖絵も目の前で鑑賞します。この二人の作品が同時に見られる寺は、この場所だけなのだとか。

さらに南禅寺の代名詞でもある「水路閣」にも足を運びます。今でこそ人気のスポットですが、建設当初は大反対が起こったと言います。なぜ、格調高いこの寺に近代的な建造物が作られたのか? その理由に迫ります。
そして4つ目の禁断の扉のある「南禅院」へ。このお堂こそ、南禅寺・発祥の地と呼ばれる場所。テレビ初公開、南禅寺の創建にかかわった法皇の像を拝見します。
これまで番組では紹介できなかった4つの禁断の扉を開け、最高格式の禅寺に相応しい貴重な品々に出会います。

 
【専門家出演者】
●同志社女子大学 教授 
天野 太郎 さん
 
●嵯峨美術短期大学 教授
山本 英男 さん