バックナンバー

#100

都が誇る冬の名所

京都には、冬こそ訪れたい場所があります。冬ならではの絶景、風習、特別公開、料理まで。今回は中村芝翫さんが、そんな都が誇る「冬の名所」を訪ねる旅に出ます。
平安時代に活躍した高僧、弘法大師・空海ゆかりの寺、東寺。この時期、特別公開される国宝、五重塔の内部へ。そこでは、空海のある想いを目にすることに…。都の人々が遥か昔から五重塔を見上げ、手を合せてきた理由とは?
嵐山で時を刻んできた名高い禅寺、天龍寺。大方丈の前に広がるのは、天龍寺を開いた僧侶が作ったという禅の庭、曹源池庭園。その冬の庭が静かに伝える、禅の教えがありました。
年の瀬の風物詩「除夜の鐘」で有名な知恩院。大きな梵鐘と、17人の僧侶が鳴らすそのダイナミックな撞き方には、意外な秘密が隠されていました。約9年の修復を終えたばかりの国宝・御影堂の内部も公開。
豊かな自然に囲まれた都の隠れ里、大原。中でも、この地を代表する寺院が三千院。冬に訪ねたい理由は、広い境内のほぼ中央に建つ往生極楽院に。この時期にしか出会うことの出来ない絶景とは?さらに、大原で約800年の時を刻む宝泉院へ。この寺でよく知られるのが「額縁庭園」。冬の自然と溶け込む幻想の世界がそこに…。
 都の北西、花園で約680年の歴史を誇る禅寺、妙心寺。この寺を冬に訪ねたい理由は、雪の三門と、塔頭の東林院にて期間限定で味わえる精進料理。それはこの一年の邪気を払う小豆粥。頂く前に行う禅の食事作法「さば取り」に込められた意味とは?
また、冬の味覚の王様と言えばカニ。祇園に暖簾を掲げる京懐石の名店「祇園丸山」で、「幻のカニ」と呼ばれる間人ガニを余すことなく味わい尽くします。
都が誇る、冬こそ行きたい名所を厳選。京都の魅力を再発見する旅です。
 
【専門家出演者】
●京都市歴史資料館長
井上満郎さん