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#92.1

伏見稲荷大社 完全版

東山三十六峰の最南端、標高233mの稲荷山に構える伏見稲荷大社。1300年前、京都に都が移される前から人々の信仰を集め続けるこの社は、特に年末年始には京都随一の参拝者が訪れることで知られています。今回は、その魅力を芝翫さんと俳優の渡辺大さんが余すことなくお伝えする完全版です。
参道を歩くと目につくのが見事な「楼門」。約400年前、豊臣秀吉に再建されたと言います。秀吉と稲荷信仰には深いかかわりが……一体それは? 
その楼門の前をはじめ境内の至るところに「キツネ」の像が置かれています。様々な物をくわえていますが、とりわけ「鍵」と「稲穂」をくわえているワケが、境内のある場所で明らかになります。
五柱の神々が祀られている本殿を参拝し、続いて訪れたのが、幾重にも重なる鳥居でできた朱色のトンネル「千本鳥居」。なぜこれだけの鳥居が建てられたのか? その秘密を、2枚の絵図からひも解きます。

門前の参道に様々な店が軒を連ねているのも、伏見稲荷大社の魅力のひとつ。芝翫さんが大好物だというある物をいただきます。
さらに大さんは、江戸時代創業の老舗・「丹嘉(たんか)」で伏見稲荷大社と深い関係のある京土産「伏見人形」を拝見。さらに、そのルーツを探るために、目の前の寺へ。そこに置かれている土で作った仏像が、伏見人形のルーツだと言います。さらにその仏像と弘法大師空海にまつわるエピソードとは?
再び伏見稲荷大社に戻った大さんは、ここからがもっとも大切だという「稲荷山」を登ります。稲荷山で一番初めに出会うのは、勝負事の神様として知られる「熊鷹社」。いくつものロウソクが揺らめく幻想的な雰囲気が漂うなか、大さんもロウソクを奉納します。
いにしえより人々の信仰が育まれてきた「伏見稲荷大社」。境内を歩き、歴史とともに残される、いにしえの面影をめぐります。

 
【専門家出演者】
●京都産業大学 日本文化研究所 上席特別客員研究員
小嶋一郎さん