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#84

全て見せます!都の世界遺産・前編

京都には世界遺産に認定された17の文化財があります。今回はその全てをご覧いただく旅。各スポットを訪ね、世界遺産に選ばれた理由や見どころを紹介します。
代々皇族が門跡を務めた門跡寺院「仁和寺」。境内には、御所の紫宸殿を移築した金堂や宇多法皇がお住まいになられた御殿(大正時代に新造)など、随所で天皇との深いゆかりを感じます。1泊100万円という宿坊の様子も紹介。閉門後の仁和寺を借り切って、1000年前と変わらぬ 特別な一夜を体験します。
室町時代に建てられた「龍安寺」。「抽象化の極み」ともいえる枯山水の石庭は、観る者にさまざまな解釈を与え、世界中の人々を魅了します。あのエリザベス女王も絶賛したとか。
「天龍寺」は、足利尊氏が後醍醐天皇を弔うために建てた寺。京都を代表するこの禅寺に広がるのは、日本最初の史跡・特別名勝指定に選ばれた曹源池庭園。8度の火事を逃れ、作庭当時の面影をとどめています。この庭は、これまでの概念を覆す「大革命を起こした庭」と言います。その革命とは一体。

多くの国宝が残る「醍醐寺」。約200万坪の広大な寺域には建造物のほか、およそ10万点にも及ぶ文化財が所蔵されています。中でも、貴重だという五重塔の歴史を紐解きます。
足利義政没後に寺となった「銀閣寺」。国宝の東求堂は現存最古の書院造。書斎である「同仁斎」は、現在の和室や茶室の原点ともいえる場所でした。
平安時代末期創建の「平等院」。極楽浄土を再現したという鳳凰堂を拝見。平等院の鎮守社でもあり、現存する最古の神社建築である「宇治上神社」にも足を運びます。
「二条城」は、京で唯一、世界遺産に選ばれた城。狩野派による襖絵が残る二の丸御殿や徳川家の繁栄を願った二の丸庭園などを訪ねます。
鎌倉時代に創建された「西本願寺」。2000人が入れる広大な御影堂の内陣は、金箔で覆われ豪華絢爛。そして修復を終えた「飛雲閣」の姿も。
古都に残る17の世界遺産を、2回にわたってお届けするシリーズ。今回は前編です。

【専門家出演者】
●城郭考古学者
千田嘉博さん
 
●京都市元離宮二条城事務所学芸員
松本直子さん
 
●庭園デザイナー
烏賀陽百合さん
 
●ライター 編集者 永青文庫副館長
橋本麻里さん