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#70.2

天空の聖地 高野山をめぐる

今回は、番組初!京都を飛び出して、高野山を訪ねるスペシャルプログラム。
平安時代に活躍した名高い僧侶、弘法大師空海は京都で東寺を任された一方、密教の聖地として高野山を開きました。今回はそんな空海の教えと密教の秘密をひも解くため、旅人、渡辺大さんが高野山を訪ねます。

和歌山県の北にそびえる高野山は、今からおよそ1200年前、真言密教の修業の場として空海が開いた山。実はここには、訪れる人を虜にする数々の仕掛けがあるのです。
まずは高野山の中心地、壇上伽藍へ。訪れる人を迎える中門には、仏像が立ち並んでいますが、そこには他のお寺ではなかなか見られないユニークなデザインが。そこに込められた意味とは? 壇上伽藍のさらなる中心地、根本大塔では奥深い空海の教えに触れます。この根本大塔の前にあるのが「三鈷の松」。この松には、空海がこの山を聖地と定めた伝説が秘められていました。
そして高野山の大きな楽しみの一つが宿泊出来るお寺「宿坊」。
高野山には117のお寺がありますが、そのうち52ものお寺が宿坊になっているんです。渡辺さんが泊まったのは、あの真田幸村が滞在したというお寺。泊まるだけでなく手の込んだ精進料理や、願いを叶える護摩祈祷なども体験します。
 

多くの僧が修行したという金剛峯寺では、かつての僧侶たちの暮らしを垣間見ます。さらに、空海が伝え己の心を見つめ直す瞑想も体験し、密教の世界を肌で感じます。
高野山のお宝を集めた霊宝館。ここでは鎌倉時代の仏師、快慶の作品ということが近年判明した貴重な仏像や、触れると空海との縁が生まれるという縁起のいい弘法大師像を拝見。
奥の院と言われる聖なる場所へ続く参道には、あの織田信長のお墓が。しかもそう遠くない場所にはなんと明智光秀のお墓も!仇同士が近くで眠るのには深い理由がありました。
そして奥の院では、今なお生き続けているという空海へ、僧侶たちが毎日「ある儀式」を行っているんです。果たしてその意味とは…?
もちろん、高野山名物のお土産や絶品グルメも盛りだくさん。
高野山について知ることで、京都の旅をより深く楽しめること請け合いです!

【専門家出演者】
京都市歴史資料館長 井上満郎さん
総本山金剛峯寺執行 高野山霊宝館館長 山口文章さん
高野山大学 密教文化研究所課長 木下浩良さん