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#57

名取裕子・秋の味覚めぐり おもてなしの心を探る

実りの秋…。京都を訪れると、様々な秋の味覚が迎えてくれます。いにしえの都が時を超え、育んできた京料理。そして「おもてなしの心」。そもそも“おもてなし”とは、一体何なのでしょう?今回は、その本当の意味を探る旅へ。旅人は、中村芝翫さんが芸能界の先輩として慕っている女優・名取裕子さんです。
まず名取さんが向かったのは京都の台所・錦市場。撮影で京都に滞在することが多い名取さんにとって、京都は〝第二の故郷〟であり、錦市場界隈にも馴染みの店が多いとか。お気に入りの店の一つ、「とり市老舗」を覗くと、秋のもてなし料理に欠かせない「松茸」と京料理の意外な関わりが明らかに。
また、京都にはとんでもなく大スケールのおもてなしの歴史が残ります。その舞台が、世界遺産・二条城。徳川三代将軍・家光が後水尾天皇(ごみずのおてんのう)をもてなした「二条城行幸」。その一大イベントを成功させるため、家光が行った城の大改修。二の丸庭園は北側からと南側からでは、なぜ見える景色が違うのか?そして、天皇を迎えるための食事はどんなものだったのか?究極のおもてなし料理を今回特別に再現!
そして、現代の究極のおもてなしに触れるべく、ミシュラン三ツ星獲得の老舗料亭「菊乃井」へ。「料亭は大人のアミューズメントパーク」と語る三代目主人・村田吉弘氏。客人を迎えるために計算し尽くされたしつらえと秋の味覚。その舞台裏までを完全取材。
さらに、かの金閣と銀閣の大本山・相国寺や宇治の萬福寺では、禅宗や茶の湯、精進料理に深く息づく〝おもてなし〟の心を知ることに。目にも美しい中国式の精進料理。もどき料理の驚きの技とは?
中村芝翫さん・名取裕子さんが愛する、京都の秋の味覚もご紹介。「おもてなしを探る旅」を通して、この秋の京都の楽しみ方が見えてきます。