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#90

「菊被綿」

9月9日は五節句の一つ、重陽の節句。東京都杉並区の住宅街にある大宮八幡宮では、平安時代の宮中行事を再現した菊被綿(きくのきせわた)飾りが並び集います。菊被綿とは、重陽の節句の前夜に菊の花にかぶせてその露と香りとをうつしとった綿のこと。菊は古代中国では俗世を離れた仙境に咲く花とされ、邪をはらい幸いをもたらすとされていたことから、菊の露をうつした綿で身をなでると長寿を保つと言い伝えられてきたのです。