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#166

「春と修羅」 (岩手県 小岩井農場)

四月の気層のひかりの底を
唾(つばき)し はぎしりゆききする
おれはひとりの修羅なのだ
 
これは宮沢賢治の「春と修羅」の一節です。春は新年度の始まり、ピカピカの一年生に真新しいスーツのフレッシュマン、光と希望に満ちた季節です。しかし、かつて宮沢賢治は、理想と現実のはざまでもがき悩みながら、春と対峙していました。小岩井農場は宮沢賢治が大切にしていた場所、ここにようやく遅い春が訪れました。